金の見通し(つらつらコラム2019年6月27日)

図1 2013年以降の金の価格推移(出展元 Investing.com)

金相場が先週以来大きく上昇をつづけている。 金先物相場の推移を見てみよう。2014年後半以来、長らく1400ドル以下のレンジで推移してきた。ところが、先週に至って、アメリカとイランの対立が強まったことと、世界的に経済が減速するなかで、FRBに対する利下げへの期待が1350ドルの抵抗線を突破させ、金は一気に1400ドルの大台に乗せている。現在もイランへの報復軍事攻撃の可能性や核合意違反などが取りざたされているが、実際に戦端が開かれるならば、そこに至る過程でリスクを意識させるニュースが多く流れることで、更に相場が高騰する可能性がある。これは2003年のイラク戦争開始直前の状況に極めてよく似ている。ただし、同様の歴史が繰り返すならば、いざ開戦が決定的となれば投機筋による利益確定売りが殺到し、一気に金は下落するに違いない。加えて、最近の大口取引は人間の手を離れAI取引が広まっているため、一度底を抜ければ一気に下げるといった傾向が強くなっている。これにより2003年3月当時(高値の1月から約2カ月で約15%下落)より瞬間的な下げ幅が大きくなることが期待される。金に投資しているなら、アメリカとイラン軍事衝突の可能性について情報を集めておきたい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。