11月の需給報告と見通し(つらつらコラム2019年11月12日)

 

図1 大豆時間足チャート (出展元 サクソバンク証券
図2 コーン時間足チャート (出展元 サクソバンク証券

先週11月8日(日本時間9日25時)にUSDAから11月の需給報告が発表された。報告を受けて大豆のイールドは前月の46.9ブッシェルで据え置かれたが、期末在庫が圧砕用(油脂用)の消費が下方修正されたことで前月の4億6000万ブッシェルに対して、4億7500万ブッシェルとなったことを受けて大豆は下落した(図1)。コーンのイールドは前月の168.4ブッシェルを下回る167.0ブッシェルとなったことで一時上昇したが、在庫見通しも前月の19億2900万ブッシェルとほぼ変わらない19億1000万ブッシェルだったことで売り直された。今月の需給報告の内側を簡単に見ておこうと思う。
先ずは大豆から見ていこう。

                    今月    前月    市場事前予想
作付け面積(万エーカー)76507650
収穫面積(万エーカー)75607560
単収(ブッシェル)46.946.946.6
期初在庫(億ブッシェル)9.139.13
生産量(億ブッシェル)35.5035.5035.10
消費合計(億ブッシェル)40.0840.23
 内輸出(億ブッシェル)17.7517.75
期末在庫(億ブッシェル)4.754.604.28
在庫率11.9%11.4%
平均価格(ドル/ブッシェル)9.009.00

今月の報告では単収(イールド)、生産量、輸出見込み量、期初在庫はそれぞれ据え置きとなり、油脂用の消費量が2500万ブッシェル減少し、4億7500万ブッシェルとなった。

次にコーンだが、

                    今月    今月    市場事前予想
作付け面積(万エーカー)89908990
収穫面積(万エーカー)81808180
単収(ブッシェル)167.0168.4167.5
期初在庫(億ブッシェル)21.1421.14
生産量(億ブッシェル)136.66137.79136.43
消費合計(億ブッシェル)139.15140.15
 内輸出(億ブッシェル)18.5019.00
 内エタノール用(億ブッシェル)53.7554.00
 内飼料用52.7553.00
期末在庫(億ブッシェル)19.1019.2918.17
在庫率13.7%13.8%
平均価格(ドル/ブッシェル)3.853.80

10月の発表と比べてイールドが168.2ブッシェルから167.0ブッシェルへ減少し、生産量はそれに伴って1億1800万ブッシェル減少の136億6100万ブッシェルとなった。輸出とバイオエタノール用及び飼料用の消費予想が引き下がったため消費が1億ブッシェル減少したものの、生産量が減少したことから、在庫率は0.1%低下した。

アメリカでは大豆、コーンともに収穫がすすんで今期の農作業が終了しつつあり、話題は来年度の作付け動向へ移りつつある。現時点での筆者の見通しとして、USDAの需給報告にある3年分の価格(1年間の平均価格)、作付け面積、生産量を使って簡単に来年度の作付け面積を考えてみよう。

2017/18    2018/19    2019/20    
大豆価格(セント/ブッシェル)933848900
大豆作付け面積(万エーカー)902089207650
大豆生産量(百万ブッシェル)44.1244.2835.50
コーン価格(セント/ブッシェル)336361380
コーン作付け面積(万エーカー)902089108990
コーン生産量(百万ブッシェル)140.69144.20137.79

となっている。現在の価格と2018/19の価格を比較すると大豆は約6%、コーンは約5%高くなっている。この数字に2017/18と2018/19との間にある大豆の10%下落、コーンの7%上昇のような大きな差はない。よって現時点での来年度の作付け面積の予想は、中国が大量買い付けを行った場合やコーンを原料とするバイオ燃料(エタノール)が増産される場合などで、情勢が大きく変わらない限り大豆とコーンの作付け面積には大きな変化はないと考えている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。