9月の穀物需給報告(つらつらコラム2019年9月13日)

昨日の穀物相場は、日本時間9月12日25時にUSDA(アメリカ合衆国農務省)が9月の需給報告を発表した後、大豆、コーン共に事前予想に沿った内容でそれに沿って大豆は上昇し、コーンは下落するという動きをしたが、立会時間後半に米中間の貿易協議への期待が高まったため大豆が上昇し、コーンも連れ高となり上昇した(図1)。
さて、需給報告の内容について見ていきたい。まず、大豆については下図の通り。

大豆 9/12  8/12  前年9/12  
作付面積(エーカー)76.776.789.2
収穫面積(エーカー)75.975.988.1
単収(Bu/エーカー)47.948.551.6
期初在庫(Mbu)1,0051,070438
生産(Mbu)3,6633,6804,544
供給合計(Mbu)4,6584,7714,999
輸出(Mbu)1,7751,7751,745
需要合計(Mbu)4,0184,0163,994
期末在庫(Mbu)6407551,005
在庫/消費率(%)15.918.825.2

2019/20年度の大豆の生産は7月の報告に比べて作付け面積は7670万エーカーと8月から変化はない。イールド(単収)は47.9ブッシェルと8月の48.5ブッシェルから若干の低下で、生育の遅れや7月の低温に起因する。よって生産量は36.6億ブッシェルと8月の36.8億ブッシェルからイールド分減った。供給量は在庫の減少から8月より約1億ブッシェル少ない値。一方で需要予想は40.1億ブッシェルとほぼ据え置きとなった。この結果、期末の在庫予想は6.4億ブッシェル、在庫率は15.9%となり、7月の在庫予想7.5億ブッシェル、在庫率予想18.8%より改善している。大豆の世界生産は来年度2000万トン減少する見込み。アメリカの生産が約2500万トン減少する他、アルゼンチンの生産が約100万トン引き下げられた。一方でブラジルの生産高は約600万トン引き上げられている。また、中国による大豆の買い付けは貿易摩擦の激化にもかかわらず途切れずに続いており、この点は市場の支援材料となっている。

次にコーンについて見てみよう。

コーン9/12  8/12  前年9/12  
作付面積(エーカー)90.090.089.1
収穫面積(エーカー)82.082.081.7
単収(Bu/エーカー)168.2169.5176.4
期初在庫(Mbu)2,4452,3602,140
生産(Mbu)13,79913,90114,420
供給合計(Mbu)16,29516,31116,585
輸出(MBu)2,0502,0502,060
需要合計(Mbu)14,10514,13014,140
期末在庫(Mbu)2,1902,1812,445
在庫/消費率(%)15.515.417.3

2019/20年度のコーンの作付け面積は9000万エーカーと8月の9000万エーカーから据え置き。イールドは168.2ブッシェルと7月の169.5ブッシェルより引き下げられたため、生産量も138.0億ブッシェルと7月の139.0億ブッシェルから引き下げられた。一方の需要は141.5億ブッシェルと141.3億ブッシェルと下方修正された。輸出は据え置きだった。期末の在庫予想は21.9億ブッシェル、在庫率は15.5%と7月の在庫予想21.8億ブッシェル、在庫率15.4%より増加した。生産量は1億ブッシェル減少したものの需要が減少したため。来季のコーン世界生産はアメリカの生産が1600万トン減少する見込みの他、他の主要産地も据え置きや減少となり、2000万トン近くの減少となる見通し。

今後の見通しだがコーンベルトは9月にしては暖かい気温と降雨が続いており、農作物の生育に適した天候が続いている。土壌水分報告で乾燥に見舞われている主要産地のイリノイ、ネブラスカなどの州ではいずれも降雨が見込まれており、乾燥問題の悪化は止まっている。また、気温の低下も止まっており 、農作物の生育に適した気候が続き早霜の懸念が後退している。このように来週以降の作柄回復が見込まれる状況となっているため、収穫時期が近付いているとはいえ、次回の需給報告での上方修正もありうるのではないか。今後の天候と気温の変化に注意を払いたい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。