ECB理事会終了(つらつらコラム2019年7月26日)

図1 ユーロドル15分足(出展元 Investing.com)

昨日、ECBの理事会が終了した。理事会前は欧州内各国の経済指標が悪化していることから金融緩和への期待が強く、ドル高・ユーロ安に振れていた。ECBの声明では、金利の据え置きと次の四半期の成長はさらに鈍化していることとインフレが抑制されていることから、利下げと資産買い入れによる金融緩和を行い、域内の景気の下支えを目指すとの意見が示された。早ければ次の9月の会合で利下げに動くと市場が受け取った結果、ユーロが売られ2年ぶりの安値を付けた(図1青矢印)。ところが、その後に行われたドラギ・ECB総裁の記者会見では、ユーロ圏の景気後退のリスクは低く、利下げについて議論はされていないと全く別な意見が示されたことで、タカ派の意見と受け取られ、為替市場ではユーロが買い戻され、株式市場では売りにつながった(図1赤矢印)。
おそらく理事会内部で意見対立があり、まとまらなかったことが背景にあると考えられる。個人的にはこれまでEU経済を牽引してきたドイツの経済指標が直前に発表されたIFO景況指数が予想を下回るなど、弱含みしていることとFRBの利下げの可能性が高まっているため、対抗上もECBの利下げ自体は不可避と考えている。はたして、任期が残すところ3か月となったドラギ総裁が利下げへの道筋をつけて退任できるのか、それとも利下げは行われないのか、ECBの今後の動きにも注目したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。