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レポート
column

2021/11/10

レポート:11月のUSDA需給報告と今後の見通し(2021年11月10日)

 

ダイジェスト

・大豆(アメリカ)
 2020/2021年シーズンは全ての項目で前月から据え置き
 2021/2022年シーズンは大豆の予想収量の引き下げに伴い、予想生産量が0.23億ブッシェル引き上げられた44.25億ブッシェル引き下げ。需要面では輸出需要が0.40億ブッシェル引き下げられた20.50億ブッシェル。期末在庫は0.20億ブッシェル引き上げられた3.40億ブッシェル

・コーン(アメリカ) 
 2020/2021年シーズンは供給面は据え置き、需要面では飼料用需要の増加とエタノール用需要の減少が相殺したため、需要全体は据え置き
 2021/2022年シーズンはコーンの予想収量の引き上げに伴い、予想生産量が0.43億ブッシェルの引き下げられた150.62億ブッシェル。エタノール用需要が0.50億ブッシェル引き上げられたことで需要全体も148.30億ブッシェルへ引き上げ。期末在庫は0.07億ブッシェル引き下げられた14.93億ブッシェル

・世界需給
 世界需要は大豆が76万トン、コーンが561万トンの引き上げ。大豆の供給はアメリカ産が63万トン引き下げ、アルゼンチン産が150万トンの引き下げ。コーンの供給はアメリカ産が110万トンの引き上げ、アルゼンチン産が150万トンの引き上げ

総評

 USDAは日本時間11月9日26時に11月の穀物の需給報告を発表した。今回の報告では大豆の生産量が予想以上に減少したため大豆は値上がりしたが、需要減予想から上げが続かなかった。コーンは一時大豆へつれ高となったが、生産量の増加を材料に売られた。
 2020/2021年シーズンの大豆は全ての項目で据え置きとなった。2021/2022年シーズンは収穫面積には変化がないが、収量が1エーカー当たり0.3ブッシェル引き下げられたため生産量が0.23億ブッシェル引き下げられた44.25億ブッシェルとなった。供給量は生産量と同量の0.23億ブッシェル引き下げられて44.25億ブッシェルとなった。消費面では輸出需要が0.40億ブッシェルの引き下げとなり、消費が0.43億ブッシェル引き下げられた43.56億ブッシェルとなった。これにより期末在庫は前月から0.20億ブッシェル引き上げられた3.40億ブッシェルだった。
 2020/2021年シーズンのコーンの供給面は据え置き。需要面では飼料用需要が0.04億ブッシェル引き上げられた56.01億ブッシェル、工業・種子・食品用需要が0.04億ブッシェル引き下げられた64.65億ブッシェルと増減が相殺し需要全体は148.19億ブッシェルで据え置かれた。これにより2020/2021年シーズンの期末在庫は12.36億ブッシェルで据え置きとなった。2021/2022年シーズンでは収穫面積に変化はないが、収量が1エーカー当たり0.5ブッシェル引き上げられたため生産量は0.43億ブッシェル引き上げられた150.62億ブッシェルとなり、供給量も0.43億ブッシェル引き上げられて163.23億ブッシェルとなった。消費面では工業・種子・食品用が0.50億ブッシェルの引き上げとなった。これにより消費合計は0.50億ブッシェル引き下げられた148.30億ブッシェルとなり、期末在庫は0.07億ブッシェル引き下げられた14.93億ブッシェルとなった。
 世界の大豆生産では2021/2022年シーズンのアメリカ産が63万トンの引き下げ、南米ブラジル産が据え置き、アルゼンチン産が150万トン引き下げとなった。コーン生産ではアメリカ産が110万トンの引き上げ、ブラジル産が据え置き、アルゼンチン産が150万トンの引き上げとなった。需要面では主要輸入国の輸入量は大豆が中国、欧州共に据え置き、コーンは中国が据え置きとなる一方で欧州向けが120万トンの引き上げとなった。

需給-大豆-

 表1が大豆の2020/2021年シーズン(旧穀)と2021/2022年シーズン(新穀)の需給見通しで、それぞれ前月の報告と比較している。

           2020/2021年
シーズン
(旧穀)
予想
(10月時点)
2020/2021年
シーズン
(旧穀)
予想
(11月時点)
2021/2022年
シーズン
(新穀)
見通し
(10月時点)
2021/2022年
シーズン
(新穀)
見通し
(11月時点)
作付面積(万エーカー)      8340834087208720
収穫面積(万エーカー)8260826086408640
単収(ブッシェル/エーカー)51.051.051.551.2
期初在庫(億ブッシェル)5.255.252.562.56
生産量(億ブッシェル)42.1642.1644.4844.25
輸入(億ブッシェル)0.200.200.150.15
供給合計(億ブッシェル)47.6147.6147.1946.96
消費合計(億ブッシェル)45.0545.0543.9943.56
 内圧砕(油)(億ブッシェル)21.4121.4121.9021.90
 内輸出(億ブッシェル)22.6522.6520.9020.50
期末在庫(億ブッシェル)2.562.563.203.40
平均価格(セント/ブッシェル)1080108012351210
表1 大豆の需要と供給見通し(出展元 USDA)
*2020/2021年の内、実測値である作付面積、収穫面積、単収、期初在庫以外は推定値
*2021/2022年の内、作付面積、収穫面積、単収、期初在庫は推定値

今月の報告での大きな変化は以下の通り。
2020/2021年シーズンは全ての項目で前月の報告から据え置かれた。
次に2021/2022年シーズンの大豆の供給面では収穫面積は据え置きだったが単収が0.3ブッシェル/エーカー下方修正されたことに伴い生産量が0.23億ブッシェル下方修正された44.25億ブッシェル、供給量も同量の引き下げで46.96億ブッシェルとなった。消費面では輸出需要が0.40億ブッシェルの引き下げられて20.50億ブッシェルとなり消費量が0.43億ブッシェル引き下げられた43.56億ブッシェルとなった。供給量の0.23億ブッシェル引き下げと、消費量の0.43億ブッシェル引き下げで、2020/2021年シーズンの期末在庫は0.20億ブッシェル引き上げられて3.40億ブッシェルとなった。

需給-コーン-

 表2はコーンの2020/2021年シーズン(旧穀)、2021/2022年シーズン(新穀)の需給見通しをそれぞれ前月の報告と比較している。

           2020/2021年
シーズン
(旧穀)
予想
(10月時点)
2020/2021年
シーズン
(旧穀)
予想
(11月時点)
2021/2022年
シーズン
(新穀)
見通し
(10月時点)
2021/2022年
シーズン
(新穀)
見通し
(11月時点)
作付面積(万エーカー)      9070907093309330
収穫面積(万エーカー)8230823085108510
単収(ブッシェル/エーカー)171.4171.4176.5177.0
期初在庫(億ブッシェル)19.1919.1912.3612.36
生産量(億ブッシェル)141.11141.11150.19150.62
輸入(億ブッシェル)0.020.020.020.02
供給合計(億ブッシェル)160.55160.55162.80163.23
消費合計(億ブッシェル)148.19148.19147.80148.30
 内飼料用(億ブッシェル)55.9756.0156.5056.50
 内工業・種子・食品用(億ブッシェル)64.6964.6566.3066.80
  内エタノール用(億ブッシェル)50.3250.2852.0052.50
 内輸出(億ブッシェル)27.5327.5325.0025.00
期末在庫(億ブッシェル)12.3612.3615.0014.93
平均価格(セント/ブッシェル)453453545545
表2 コーンの需要と供給見通し(出展元 USDA)
*2020/2021年の内、実測値である作付面積、収穫面積、単収、期初在庫以外は推定値
*2021/2022年の内、作付面積、収穫面積、単収、期初在庫は推定値

今月の報告での大きな変化は以下の通り。
2020/2021年シーズンは消費面で飼料用が0.04億ブッシェルの引き上げとなった一方で、工業・種子・食品用需要が0.04億ブッシェル引き下げとなったため、消費全体では148.19億ブッシェルと前月から据え置きとなった。一方で供給面ではすべての項目で据え置きだった。
次に2021/2022年シーズンは収穫面積は据え置きだったが、単収が0.5ブッシェル/エーカー引き上げられたため生産量が0.43億ブッシェル引き上げられた150.62億ブッシェル、供給量が同量の引き上げで163.23億ブッシェルとなった。消費面ではエタノール用需要が0.50億ブッシェル引き上げられて52.50億ブッシェルとなり、消費量が0.50億ブッシェル引き上げられた148.30億ブッシェルとなった。供給量が0.43億ブッシェル、消費量が0.50億ブッシェルそれぞれ増加したため、期末在庫は前月より0.07億ブッシェル引き下げられた14.93億ブッシェルとなった。

世界需給のダイジェスト

大豆

 2020/2021年シーズン(旧穀)の世界の予想生産量は前月の3億6526万トンから約100万トン引き上げられた3億6623万トンとなった。主要国生産国ではアメリカ産が1億1475万トンで据え置き、南米ではアルゼンチン産が4620万トンで据え置き、パラグアイ産が990万トンで据え置き、ブラジル産は1億3800万トンと前月より100万トン引き上げられた。
 2021/2022年シーズン(新穀)の世界の予想生産量は前月の3億8514万トンから約113万トン引き下げられた3億8401万トンとなった。主要国生産国ではアメリカ産が1億2043万トンで63万トンの引き下げ、南米ではアルゼンチン産が150万トン引き下げられた4950万トン、パラグアイ産が1050万トンで据え置き、ブラジル産は1億4400万トンで据え置きだった。
 需要側では世界全体の消費量が前月の3億7727万トンから76万トン引き上げられた3億7803万トンとなった。主要輸入国では中国の需要が1億1770万トン、欧州需要は前月の1762万トンで据え置き、東南アジア需要が1041万トンと5万トンの引き上げとなっている。

コーン

 2020/2021年シーズン(旧穀)の世界の予想生産量は前月の11億1550万トンから352万トン引き上げられた11億1902万トンとなった。主要生産国ではアメリカ産が3億5845万トンで据え置き、アルゼンチン産が5050万トンと50万トンの引き上げ、ブラジル産が8600万トンで据え置き、南アフリカ産が前月から1690万トンで据え置き、ロシア産が1387万トンで据え置き、ウクライナ産が3030万トンで据え置きだった。
 2021/2022年シーズン(新穀)の世界の予想生産量は前月の11億9822万トンから640万トン引き上げられた12億0462万トンとなった。主要生産国ではアメリカ産が3億8259万トンで110万トンの引き上げ、アルゼンチン産が5300万トンが150万トンの引き上げ、ブラジル産が1億1800万トンで据え置き、南アフリカ産が1700万トンで据え置き、ロシア産が1500万トンで据え置き、ウクライナ産が3800万トンで据え置きだった。
 世界の予想需要は前月の11億8646万トンから561万トン引き上げられた11億9207万トンとなった。主要輸入国のうち欧州が120万トン引き上げられた7800万トン、日本は1585万トンで据え置き、韓国も1180万トンで据え置き、メキシコは4420万トンで据え置きだった。最大の消費地である中国の需要は2億9400万トンで据え置かれた。

今後の見通し

 11月のアメリカの需給報告では、大豆では、2020/2021年シーズンは全ての項目で据え置きかれた。2021/2022年シーズンでは収量が引き下げられたため生産量が0.23億ブッシェルの引き下げとなった。消費面では輸出需要が0.40億ブッシェル引き下げられたことなどで消費量が0.43億ブッシェルの引き下げとなった。これにより期末在庫は0.20億ブッシェル引き上げられた3.40億ブッシェルとなった。一方、コーンは2020/2021年シーズンの供給面は据え置き、消費面では飼料用需要と工業・種子・食品用需要が修正されたが増減が相殺したため消費量全体では据え置きとなった。2021/2022年シーズンのコーンの生産量は収量の上方修正で0.43億ブッシェルの引き上げとなった。消費面では工業・種子・食品用需要が0.50億ブッシェル引き上げられた。これより期末在庫は0.07億ブッシェルの引き下げとなった。
発表後大豆相場は予想外の生産量の引き下げで上昇したが、輸出需要の引き下げを受けて売られて上げ幅を削っている。一方コーン相場は在庫の増加や大豆につれ高となり買われたが、生産量の増加を材料にこちらも売られて引けている。
 世界需給の内、2021/2022年シーズンの大豆生産は前月の報告と比べてアメリカ産が63万トンの引き上げ、アルゼンチン産が150万トンの引き下げとなった。コーンではアメリカ産が110万トンの引き上げ、アルゼンチン産が150万トンの引き上げとなった。
 2021/2022年シーズンの世界需要では大豆が76万トンの引き上げ、コーンが561万トンの引き上げとなった。
 アメリカ産の大豆とコーンの収穫は終盤に入っており、これ以上の大きな変化はないと考えられる。一方で、南米ブラジルでは大豆の作付が天候に恵まれて平年よりかなり早いペースで進んでおり下げ材料となっている。アルゼンチンではラニーニャ現象に伴うとされる少雨で農作業に遅れが見られている。今後は南米の天候へ注目を移したい。2021/2022年シーズンは大豆・コーンともにアメリカが豊作、南米もブラジルは先行きの見通しが明るいため収穫増が期待される。大豆・コーン相場は2019年の水準まで下落する可能性があると考えている。
 
 


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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