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レポート
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2021/11/15

レポート:南米の大豆とコーンの作付状況(2021年11月15日)


ダイジェスト

・ブラジルでは大豆の作付が史上2番目の速さで進む
・ブラジルの大豆の収穫は来年1月5日から始まる見通し
・ブラジルのConab(食料供給公社)は11日に穀物報告を発表。大豆の生産量は前年比125万トン増の1億3730万トン、コーンの生産量は不作だった前年比で2970万トン増の1億1670万トンを予測
・アルゼンチンでは乾燥により作付の上昇が停滞
・アルゼンチンでは平年並みの雨が戻る予報

概要

 今日はブラジルとアルゼンチンの天候と作付状況についてレポートする。

作付状況

ブラジル

 ブラジルでは過去2番目の速さで大豆の作付が進んでいる。ブラジルの農業調査会社AgRural社によると今シーズン(2021/2022年シーズン)の大豆の作付率は67%となり、前年の56%を大きく上回っている。ブラジルでは今週も中部から北東部にかけて雨が降り農作物の生育に良好な天候となった。一方で南部ではやや雨が少ない状態が続いている。マトグロッソ州では96%の作付が終了した。これは平年の84%に比べて12ポイント早い。ただし、州北東部ではやや作付けが遅れている。パラナ州では雨がやや多いが作付けが進んでいる。リオグランデ・ド・スル州では小麦の収穫後に大豆が植えられるが、直近2週間ではやや降水量が少ない状態となっている。トカンチンス州では例年より早いペースで作付が進んでいる。ゴイアス州では95%の作付が終了した。この週では灌漑システムがある畑が多く作付が他の州より早く進んでいる。
 一方でコーンの作付率はAgRural社によると一期目のコーンの内75%の作付が終了し、前年の68%を上回っている。作付が早期に始まったパラナ州やリオグランデ・ド・スル州では受粉が始まっている。ブラジルでは広い範囲で平年以上の雨が降っており雨の不足していた南部でも今週以降平年以上の雨が期待されている。

アルゼンチン

 アルゼンチンではブエノス・アイレス穀物取引所によれば前週初めの時点の大豆の作付率は7.1%となっている。前年の4.1%よりは進んでいるが、平年の9.4%より遅れている。
 一方でコーンの作付率は28%とほぼ進展しなかった。作付率は平年では37%、ラニーニャが発生していた前年でも31%となっており、前年よりも作付が遅れている。現状の作柄予想は18%が普通、82%が良好となっている。土壌水分は降雨により15%が不足、85%が良好な状態となっており降雨でやや改善した。今週から2週間は平年並みの雨が降る見通し。

天候

ブラジル

 図1と2はNOAA(アメリカ海洋大気庁)によるブラジルの降水量予報で、図1は今後1週間(11月14日から11月20日)の、図2は2週間後(11月21日から11月27日)の天気予報で左側が降水量、右側が降水量の平年からのずれを示している。今後1週間は北部を中心に65mmから100mmと平年の150%近い雨が降る見通し、一方南部では多いところでは45から55mmと平年並みの雨となる見通し。図2の示す2週間後には少ないところで25mm、多いところで90mm以上の雨が降る見込み。広い範囲で平年並みから150%の雨となる見通し。

アルゼンチン

 図3と4はNOAAによるアルゼンチンの降水量予報で、図3は今後1週間(11月14日から11月20日)の、図4は2週間後(11月21日から11月27日)の天気予報で左側が降水量、右側が降水量の平年からのずれを示している。今後1週間、アルゼンチンの大豆とコーンの産地であるパンパでは広い範囲で15~25mmと平年並みからやや少ない雨となる見込み。図4の示す2週間後にはパンパの広い範囲で平年並みとなる15~35mm程度の雨が降る見通し。

今後の見通し

 ブラジルの農業コンサルタント会社のAgRural社によれば、ブラジルの大豆の作付は史上2番目の速さで作付けが進んでいる。パラナ州など一部の地域で過剰な雨による作付直しがあるが全体としては例年より早いペースで農作業が進展する見通しに変化はない。ブラジル南部ではここ2週間乾燥が続いていたが、南部でも平年並みの雨が戻る見通し。ブラジルのConabは11日に穀物報告を発表し、その中で大豆の生産量を前年比125万トン増の1億3730万トン、コーンの生産量を不作だった前年比で2970万トン増の1億1670万トンと発表している。
 一方、アルゼンチンのブエノス・アイレス穀物取引所によれば大豆の作付の進捗率は7.1%で前年の4.1%を上回るものの平年の7.1%を下回っている。コーンの作付率は今週ほとんど進展がなく28%で据え置きとなった。この数字は平年の37%、前年の31%のいずれもを下回っている。ただし、作柄予測は82%が良好となっている。アルゼンチン南部ではここ2週間平年を下回っていたが今週末から平年並みの雨が戻る見通し。
 ブラジルの農作業は順調に進展しており生産量も前年度を上回る予想となっている。アルゼンチンでは乾燥が続いており農作業が遅れている。天候改善が穀物市場の懸念材料となる可能性があるので、今後も南米の天候に注意したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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