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レポート
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2022/01/12

レポート:Conabの穀物報告(2021年1月12日)


ダイジェスト

・1月のConabの予想では12月に比べ大豆で230万トン、コーンで420万トン生産量が引き下げ
・それでも大豆・1期目コーン共に前シーズンの生産量を上回る予想
・ブラジル南部では雨が降らず、非常事態を宣言する自治体が北部側のマト・グロッソ・ド・スル州内で拡大
・アルゼンチンの大豆生産量予想は200万トン引き下げられた4300万トンで弱含み

概要

 ブラジルのConab(食料供給公社)は11日に2021/2022年シーズン4回目の穀物報告を発表した。今日は内容について解説する。予想されるブラジルの2021/2022年シーズンの穀物(大豆、コーン、小麦、米などの合計)生産量は2億8400万トン余りと、2020/2021年シーズンに比べて3200万トンの増加となる見通し。ただし、Conabの見積もりは民間の農業会社と比べて良い面でも悪い面でも保守的と言われていおり、今回も引き下げ幅が民間の農業会社の予想と比べて小さくなっている点には留意したい。

大豆

 Conabの予想では2021/2022年シーズンの大豆生産量は1億4050万トンと前回の予想から1.6%、およそ230万トン減少した。それでも2020/2021年シーズンの1億3732万トンより2.3%増加し生産量記録を更新する見通し。これは大豆の作付面積が前シーズン比で3.8%増加したことに依っている。ブラジル南部の産地であるリオ・グランデ・ド・スル州では損失が不可避になっている他、改善の見込みが立たないため2004/2005年シーズン以来最悪の干ばつ被害になる可能性が浮上している。マト・グロッソ・ド・スル州では州の南部の自治体に乾燥による非常事態が宣言された。

コーン

 2021/2022年シーズンのコーン全体の予想生産量は1億1290万トン。干ばつと降霜によって不作となった2020/2020年シーズンの8700万トンから約30%、2600万トンの増産となる模様。ただし、南部で発生している干ばつのため前月の予想より420万トンの引き下げとなったが、雨の多かった州では増産となったため1期目のコーンの生産量は2480万トンと2020/2021年シーズンの2470万トンと比べて0.3%とごく僅かであるが増産となった。大豆の収穫が終わった畑、あるいは収穫を諦めた畑から2期目のコーン(サフリナコーン)の作付が始まっている。

小麦

 2021年/2022年シーズンの小麦の生産量は768万トンとなった。前シーズンの623万トンを23.2%上回った。今シーズンは長引く干ばつや降霜などの影響があったが、大幅な増産となった。

その他

 米は今シーズンの作付作物として選ばれた割合が前シーズン比で0.7%低かったこともあり、2020/2021年シーズンの生産量である1175万トンに比べて3.2%の減産となる1140万トンとなる見込み。綿花は作付面積が前シーズンより12.5%増加したことで、生産量も14.8%増加した271万トンとなる見通し。ブラジル全体では作物の作付面積が前シーズン比で4.5%増加、穀物の生産量は2億8400万トン余りと、2020/2021年シーズンに比べて11%以上となる3200万トンの増産を予想している。
 前月の天候はブラジル北部のミナス・ジェライス州やバイア州で過去最多の降水量となった一方で南部の降水量は平年値に届かなかった。

アルゼンチン

 アルゼンチンからの最新の報告によるとアルゼンチン産大豆の2021/2022年シーズンの予想生産量は4300万トンで、前月の予想を200万トン下回っている。現在アルゼンチンでは高温乾燥が続いており、このまま天候が改善しなければ、乾燥の被害や作付の取りやめなどで生産量が4000万トンを下回るとの見方が出てきている。

総評と今後の見通し

 ブラジルでは大豆の収穫が始まると同時に2期目のコーンの作付が始まっている。2021/2022年シーズンはブラジル南部で干ばつが起きており、南部の一部の大豆畑では収穫が全く見込めないため、大豆を刈り取って2期目のコーンを植え始めていると報道されている。ただ、南部の干ばつと北部の水分過多で損失が報告されているものの、大豆・コーン共に官民いずれの予想でも依然として前シーズンよりも増産となる明るい見通しとなっている。穀物メジャーの作る団体アネックの予想によるとブラジルの大豆輸出は1月に始まり、その量は420万トンとほとんど輸出のなかった前シーズン同月比で800%増となる見通し、1月のコーンの輸出も50万トン増加した260万トンを予想している。
 12日にUSDAから1月の需給報告が発表される。これまでのデータから判断するとConabの予想と大きな差はないと考えられるが、予想以上の生産量の引き下げなどサプライズは警戒したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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