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レポート
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2022/06/13

レポート:6月のUSDA需給報告と今後の見通し(2022年6月13日)

 

ダイジェスト

・大豆(アメリカ)
 2021/2022年シーズンでは供給面は据え置き、需要面では輸出需要が0.30億ブッシェル引き上げられた21.70億ブッシェル、これにより期末在庫が0.30億ブッシェル引き下げられた2.05億ブッシェル
 2022/2023年シーズンは供給面は期初在庫が0.30億ブッシェル引き下げられた2.05億ブッシェル、需要面では輸出需要が0.30億ブッシェル引き上げられた21.70億ブッシェル、これにより期末在庫が0.30億ブッシェル引き下げられた2.05億ブッシェル

・コーン(アメリカ) 
 2021/2022年シーズンは供給面は据え置き、需要面は工業・種子・食品用が0.05億ブッシェルの引き上げ、輸出量が0.50億ブッシェルの引き下げ。これにより期末在庫は0.45億ブッシェル引き上げられた14.85億ブッシェル。コーンの平均価格が1ブッシェル当たり5セントの引き上げ
 2022/2023年シーズンは供給面は期初在庫が0.45億ブッシェル引き上げられた14.85億ブッシェル、需要面は工業・種子・食品用が0.05億ブッシェルの引き上げ。これにより期末在庫は0.40億ブッシェル引き上げられた14.40億ブッシェル

・世界需給
 大豆はブラジル産が1億2600万トンで100万トンの引き上げ、アルゼンチン産は4340万トンで140万トンの引き上げ
 中国向け需要は1億870万トンで据え置き
 コーンはブラジル産が1億1600万トンで据え置き、アルゼンチン産は5300万トンで据え置き
 中国向け需要は2億9100万トンで据え置き

・2022/2023年年シーズン
 ウクライナ産コーンの予想生産量が前月予想より550万トン引き上げられた2500万トン
・ブラジルのConabは同日の8日に6月の穀物報告を発表、コーンの予想生産量は収量が引き下げられたものの作付面積の増加で約70万トン引き上げられた1億1520トンでUSDAの予想とほぼ一致
・アルゼンチンのブエノス・アイレス穀物取引所の予想する大豆の生産量は130万トン引き上げられた4320万トン、コーンの生産量は4900万トンで据え置き

総評

 USDAは日本時間6月10日25時に6月の穀物の需給報告を発表した。大豆の2021/2022年シーズンの期末在庫が0.25億ブッシェル、コーンの2021/2022年シーズンの期末在庫は据え置きとなった。発表後には大豆相場は上昇したが利食い売りが入り下落で引けた。コーン相場は発表後に高値を付けたが、期末在庫の増加やウクライナのコーン生産の引き上げを材料に売られた。その後、コーンベルトの乾燥を材料に買い戻されている。

需給-大豆-

 表1が大豆の2021/2022年シーズン(新穀)と2022/2023年シーズン(予想)の需給見通しとなる。

           2021/2022年
シーズン
(新穀)
見通し
(5月時点)
2021/2022年
シーズン
(新穀)
見通し
(6月時点)
2022/2023年
シーズン
(作付中)
見通し
(5月時点)
2022/2023年
シーズン
(作付中)
見通し
(6月時点)
作付面積(万エーカー)      8720872091009100
収穫面積(万エーカー)8630863090109010
単収(ブッシェル/エーカー)51.4051.4051.5051.50
期初在庫(億ブッシェル)2.572.572.352.05
生産量(億ブッシェル)44.3544.3546.4046.40
輸入(億ブッシェル)0.150.150.150.15
供給合計(億ブッシェル)47.0747.0748.9048.60
消費合計(億ブッシェル)44.7245.0245.8045.80
 内圧砕(油)(億ブッシェル)22.1522.1522.5522.55
 内輸出(億ブッシェル)21.4021.7022.0022.00
期末在庫(億ブッシェル)2.352.053.102.80
平均価格(セント/ブッシェル)132513.3514401470
表1 大豆の需要と供給見通し(出展元 USDA)
*2021/2022年の内、作付面積、収穫面積、単収、期初在庫は推定値
*2022/2023年はすべて推定値

今月の報告での大きな変化は以下の通り。
2021/2022年シーズンでは供給面は全て据え置き、需要面は輸出需要が0.30億ブッシェル引き上げられた21.70億ブッシェルとなった。これにより期末在庫が0.30億ブッシェル引き下げられた2.05億ブッシェルとなった。また、予想価格は据え置きだった。
2022/2023年シーズンは供給面は期初在庫が0.30億ブッシェル引き下げられた2.05億ブッシェルとなった。需要面は据え置きだった。これにより期末在庫が0.30億ブッシェル引き下げられた2.80億ブッシェルとなった。また、予想価格は据え置きだった。

需給-コーン-

 表2はコーンの2021/2022年シーズン(新穀)、2022/2023年シーズン(予想)の需給見通しをそれぞれ前月の報告と比較している。

           2021/2022年
シーズン
(新穀)
見通し
(5月時点)
2021/2022年
シーズン
(新穀)
見通し
(6月時点)
2022/2023年
シーズン
(作付中)
見通し
(5月時点)
2022/2023年
シーズン
(作付中)
見通し
(6月時点)
作付面積(万エーカー)      9340934089508950
収穫面積(万エーカー)8540854081708170
単収(ブッシェル/エーカー)177.0177.0177.0177.0
期初在庫(億ブッシェル)12.3512.3514.4014.85
生産量(億ブッシェル)151.15151.15144.60144.60
輸入(億ブッシェル)0.020.020.020.02
供給合計(億ブッシェル)163.75163.75159.25159.70
消費合計(億ブッシェル)149.35148.90145.65145.70
 内飼料用(億ブッシェル)56.2556.2553.5053.50
 内工業・種子・食品用(億ブッシェル)68.1068.1568.1568.20
  内エタノール用(億ブッシェル)53.7553.7553.7553.75
 内輸出(億ブッシェル)25.0024.5024.0024.00
期末在庫(億ブッシェル)14.4014.8513.6014.00
平均価格(セント/ブッシェル)590595675675
表2 コーンの需要と供給見通し(出展元 USDA)
*2021/2022年の内、作付面積、収穫面積、単収、期初在庫は推定値
*2022/2023年はすべて推定値

今月の報告での変化は以下の通り。
2021/2022年シーズンは供給側が据え置き、需要側では工業・種子・食品用が0.05億ブッシェル引き上げられた68.15億ブッシェル、輸出用が0.50億ブッシェル引き下げられた24.50億ブッシェル。これにより期末在庫が0.45億ブッシェル引き上げられた14.85億ブッシェルとなった。コーンの予想価格は5セント引き上げられた1ブッシェル595セントなっている。
2022/2023年シーズンの供給側は期初在庫が0.45億ブッシェル引き上げられた。需要側では工業・種子・食品用が0.05億ブッシェル引き上げられた68.20億ブッシェルとなったため、期末在庫が0.40億ブッシェル引き上げられた14.00億ブッシェルとなった。また、予想価格は据え置きだった。

大豆

 供給側(表3)で2021/2022年シーズン(新穀)の世界の予想生産量は前月の3億4937万トンから約270万トン引き下げられた3億5199万トンとなった。主要国生産国ではアメリカ産が1億2071万トンで据え置き、南米ではアルゼンチン産が4320万トンで120万トンの引き上げ、パラグアイ産が420万トンで据え置き、ブラジル産が1億2600万トンで100万トンの引き上げとなった。
 2022/2023年シーズンでは2021/2022年シーズンと比べてアメリカが約600万トン増産して約1億2600万トン、南米では平年並みの天候を仮定しアルゼンチンが800万トン、ブラジルが2300万トン、パラグアイが600万トンの増産を見込んでいる。

大豆2021/2022年シーズン
予想生産量(5月)
単位:重量トン
2021/2022年シーズン
予想生産量(6月)
単位:重量トン
2022/2023年シーズン
予想生産量(5月)
単位:重量トン
2022/2023年シーズン
予想生産量(6月)
単位:重量トン
全世界3億4937万3億5199万3億9469万3億9537万
アメリカ1億2071万1億2071万1億2628万1億2628万
アルゼンチン4200万4340万5100万5100万
パラグアイ420万420万1000万1000万
ブラジル1億2500万1億2600万1億4900万1億4900万
表3 大豆の世界供給 (出展元 USDA)
*アメリカの2021/2022年シーズンの生産量は確定値

 需要側(表4)では2021/2022年シーズンの世界全体の消費量は前月の3億6293万トンから約160万トン引き下げられた3億6465万トンとなった。主要輸入国では中国の需要が1億0870万トン、欧州需要が1742万トン、東南アジア需要が1024万トンでそれぞれ据え置きだった。2022/2023年シーズンでは世界各地での大豆需要の増加で2021年/2022年シーズンと比べて約1300万トンの需要増加を見込んでいる。

大豆2021/2022年シーズン
予想需要量(5月)
単位:重量トン
2021/2022年シーズン
予想需要量(6月)
単位:重量トン
2022/2023年シーズン
予想需要量(5月)
単位:重量トン
2022/2023年シーズン
予想需要量(6月)
単位:重量トン
全世界3億6293万3億6465万3億7744万3億7786万
中国1億872万1億872万1億1559万1億1559万
EU1762万1762万1793万1793万
東南アジア1024万1024万1042万1042万
表4 大豆の世界需要 (出展元 USDA)
コーン

 2021/2022年シーズン(新穀)の世界の予想生産量は前月の12億1562万トンから約40万トン引き上げられた12億1607万トンとなった。主要生産国ではアメリカ産は3億8394万トンで据え置き、アルゼンチン産も5300万トンで据え置き、ブラジル産が1億1600万トンで据え置き、南アフリカ産が1630万トンで据え置き、ロシア産も1523万トンで据え置き、ウクライナ産は4210万トンで据え置きだった。
 2022/2023年シーズンではアメリカが作付面積の減少で約1600万トン減産した3億6730万トンを見込んでいる。ロシアの侵攻を受けているウクライナは前月より550万トン上昇修正された2500万トンを見込んでいる。それでも1700万トンの減産見通し。南米や他地域では平年並みの天候を仮定している。

コーン2021/2022年シーズン
予想生産量(5月)
単位:重量トン
2021/2022年シーズン
予想生産量(6月)
単位:重量トン
2022/2023年シーズン
予想生産量(5月)
単位:重量トン
2022/2023年シーズン
予想生産量(6月)
単位:重量トン
全世界12億1562万12億1607万11億8072万11億8581万
アメリカ3億8394万3億8394万3億6730万3億6730万
アルゼンチン5300万5300万5500万5500万
ブラジル1億1600万1億1600万1億2600万1億2600万
南アフリカ1630万1630万1730万1730万
ロシア1523万1523万1550万1550万
ウクライナ4213万4213万1950万2500万
表5 コーンの世界供給 (出展元 USDA)
*アメリカの2021/2022年シーズンの生産量は確定値

 2021/2022年シーズン(新穀)の世界の予想需要は前月の11億9940万トンから約100万トン引き下げられた11億9839万トンとなった。主要輸入国のうちエジプトが1640万トンで据え置き、欧州が8020万トンで30万トンの引き下げ、日本は1545万トンで据え置き、メキシコは4440万トンで据え置き、韓国は1175万トンで据え置きだった。最大の消費地である中国の需要は2億9100万トンで据え置きとなった。
 2022/2023年シーズンの需要は主要輸入国では据え置かれたが、世界全体で11億8628万トンと2021/2022年シーズンから1150万トンの引き下げとなっている。

コーン2021/2022年シーズン
予想需要量(5月)
単位:重量トン
2021/2022年シーズン
予想需要量(6月)
単位:重量トン
2022/2023年シーズン
予想需要量(5月)
単位:重量トン
2022/2023年シーズン
予想需要量(6月)
単位:重量トン
全世界11億9940万11億9839万11億8497万11億8628万
エジプト1640万1640万1640万1640万
EU8050万8020万7860万7860万
日本1545万1545万1520万1520万
メキシコ4440万4440万4470万4470万
韓国1175万1175万1155万1150万
中国2億9100万2億9100万2億9500万2億9500万
表6 コーンの世界需要 (出展元 USDA)

今後の見通し

 6月のUSDAの需給報告はアメリカ産大豆の輸出需要が3カ月連続で引き上げられた他は大きな変更はなかった。世界需給では2021/2022年シーズンのアルゼンチン産大豆の生産量が120万トンの引き上げ、ブラジル産大豆の生産量が100万トン引き上げ、2022/2023年シーズンのウクライナ産コーンの生産量が550万トンの引き上げとなった。それでもウクライナは2021/2022年シーズンと比べて1700万トンの減産見通し。
 アメリカでは大豆・コーン共に2021/2022年シーズンの供給面は据え置きだった。需要面では2021/2022年シーズンの大豆の輸出需要が0.30億ブッシェル引き上げられた21.70億ブッシェルとなり、需要全体も同量の引き上げだった。これにより期末在庫が0.30億ブッシェル引き下げられた2.05億ブッシェルとなった。一方、コーンは2021/2022年シーズンの供給面は据え置かれたが、需要面で工業・種子・食品用が0.05億ブッシェル引き上げられた68.15億ブッシェル、輸出用が0.50億ブッシェル引き下げられた24.50億ブッシェルとなった。これにより期末在庫が0.45億ブッシェル引き上げられた14.85億ブッシェルとなった。現在作付中の2022/2023年シーズンの予想には期初在庫の変動以外に大きな変動はなかった。アメリカでは6月30日に作付面積レポートが発表される予定で、来月の需給報告に反映される見込み。
 世界需給では大豆の2021/2022年シーズンのアルゼンチン産の予想生産量が予想以上の収量となったことから140万トン引き上げられた4340万トン、ブラジルの大豆生産量が100万トン引き上げられた1億2600万トンとなった以外は大きな変動はなかった。世界全体では大豆の供給が270万トン引き上げ、需要が160万トンの引き下げだった。一方、コーンでは供給量が40万トンの引き上げ、需要は100万トンの引き下げとなった。2022/2023年シーズンはアメリカや南米は平年作を予想しており、大豆予想生産量が前シーズン比で引き上げられている。アメリカ産コーンは作付面積の減少を反映して1600万トンの減収を予測している。この他、ウクライナの報告によりウクライナ産コーンの生産は前回より550万トン引き上げられた2500万トンとなった。需要面では前シーズン比で大豆が1300万トンの需要増となる3億7786万トン、コーンが1150万トンの需要減となる11億8628万トンを見込む。
 今回の需給報告でもブラジルの干ばつ見通しは反映されなかった。ブラジルのConabの報告でも収量は減少するものの生産量予想が引き上がるなど楽観的な予想となっている。一方、アメリカはコーンベルト西部を中心に少雨が報告されており、高温乾燥が相場の支援材料となり始めている。南北両アメリカの天候・降水量に注意したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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