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レポート
column

2022/06/20

レポート:アメリカのコーンベルトの乾燥状況(つらつらコラム6月20日)

ダイジェスト

・コーンベルトの乾燥は進んでいない
・前週の降水により西側の乾燥は緩和
・今後、高気圧の張り出しにより高温乾燥となる可能性
・テキサス州などメキシコ湾岸に熱波が到来、コーンベルトでも気温上昇の見通し

概要

 前週の穀物相場はコーンベルトの乾燥が支援材料として取り上げられていた。コーンベルトの乾燥は相場の重要なファクターなので、今日は実際に乾燥が進んでいるかどうかを確認したい。

乾燥予報

図1 アメリカの土壌乾燥度(出展元 National Drought Mitigation Center)
図1の凡例

 図1は6月16日にアメリカの国立干ばつ被害軽減センターが発表した土壌乾燥度の情報となる。コーンベルト東側はおおむね正常な乾燥度(白)となっている。コーンベルト西側ではミズーリ川(南北のダコタ州の中央、ネブラスカ州とアイオワ州境を流れるミシシッピ川の支流)以西のサウス・ダコタ州とネブラスカ州、カンザス州でD0(黄色、異常乾燥)やD1(薄茶、中程度の乾燥)、所によってD2(茶色、ひどい乾燥)となっている地域が見られる。ミズーリ川以東はおおむね正常な状態となっている。

図2 6月7日発表の土壌乾燥度(出展元 USDA)

 図2は前週の6月7日発表のアメリカの土壌乾燥度となるが、図1と比較しコーンベルト西側に注目すると茶色が薄くなっており、前週からの雨によってミズーリ川西側の地域では乾燥が緩和していたことが分かる。逆にコーンベルト中央部のイリノイ州やインディアナ州、アイオワ州の一部では乾燥が悪化していることも分かる。
 

5月の気温と降水量

図3 5月の累積降水量(出展元 NOAA)
図4 5月の降水量の平年との比較(出展元 NOAA)

 図3は5月の累積降水量の図となる。コーンベルト全域で2~8インチ(53~200mm)の雨が降った。図4は降水量の平年との比較となる。オハイオ州では平年並みから平年の150%、所により200%の雨が降った。西側では地域差が大きくノース・ダコタ州からサウス・ダコタ州にかけてとミネソタ州を含む地域やカンザス州東部とミズーリ州では平年の150%から200%、所により400%の降水量と雨が多かった。一方でネブラスカ州では平年並みの雨だった。また、イリノイ州やインディアナ州、アイオワ州を中心とする地域では平年の25%から平年並みと、降水の少ない地域が目立った。

図5 5月の最高気温(出展元 NOAA)
図6 5月の気温の平年との比較(出展元 NOAA)

 図5は5月の最高気温の分布、図6は5月の気温の平年との差となる。コーンベルトではイリノイ州以東で平年より4℉気温が高かった。コーンベルトの西側では平年並みの気温だった。それ以外の地域ではテキサス州で約8℉気温が高かった一方でアメリカ北西部では2℉から8℉気温が低かった。5月は雨の少なかったコーンベルト中央部の一部の地域を除き、おおむね平年並みの降水量となった。

降水量と気温予報

図7 今後1週間の降水量予想(出展元 NOAA)

 図7は今日から7日間の累計降水量の予報となる。コーンベルト東側では降水量が少なく約0.1インチ(3mm)以下の程度の雨にとどまる。コーンベルト西側では0.25~1インチ(7mm~26mm)の香水となる見通し。コーンベルト以外ではテキサス州やカリフォルニア州では雨がほとんど降らない見通し。

図8 今後1週間の降水量予想

 図8は今日から7日後となる6月26日の最高気温予報となる。コーンベルトでは西側で80℉~90℉(27℃~32℃)、東側では90℉~100℉(32℃~38℃)と気温が上がる見通し。コーンベルト以外ではテキサス州を中心に熱波が到達し、105℉(40℃)を超える気温となる見通し。

今後の見通し

 アメリカ産のコーンと大豆の作付作業はほぼ終了し発芽が進んでいる。土壌乾燥度の報告を見る限りは先週市場で懸念されたコーンベルトの乾燥の悪化懸念は前週の降水により解消したと思われる。よって現時点でコーンベルトの乾燥が悪化し干ばつとなる心配は小さいと考えられる。ただし、今後の天気予報では高気圧がアメリカ中央部に張り出す予報となっていることから、アメリカ南部と同様にコーンベルトでも高温乾燥が進む可能性があると考えられる。大豆やコーンの生育期や受粉・結実の時期には特に水分が必要なことから、高温乾燥となった場合には収穫にダイレクトな影響を与える可能性があるので、今後の天気予報には注意したい。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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