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レポート
column

2022/08/03

レポート:OPECの生産状況と8月の会合(2022年8月3日)


ダイジェスト

・8月3日にOPECプラスは会合を開き9月以降の生産方針を決定する見通し
・8月2日に開催したJTC(共同技術委員会)は需給余力を引き下げ
・OPECの7月の減産順守率は158%に上昇

概要

 OPECプラスは今日、8月3日に8月の会合を開き9月以降の生産方針を決定する。市場の事前予想では生産量は横ばいから小幅減産との見方が有力で、アメリカの求める大幅な増産は行われないとの見方が強い。今日は会合前に実施されたOPECの原油生産の調査状況を紹介してみたい。

OPEC加盟13国の原油生産量と7月の増産量

 下表はロイターが発表したOPECの7月の原油生産量と6月からの増減、生産量上限と順守率の速報を示している。OPEC10か国が7月に生産した原油の量は日量2498万バレルで、6月の2474万バレルから21万バレル増加した。しかし、6月の会合で決められたOPECの増産割り当て量は41.2万バレル(脱退したエクアドル分を含む)であり、58.3%の増産にとどまった。生産量全体で見てもOPECプラスの会合で決められた7月の生産枠は2668万バレルであることから減産順守率は106.4%となった。1つ1つの国々を見ても今回生産割当を達成したのはUAEとクェートの2国(この2か国は累積の未増産分もほぼない)しかなく、また、1国も生産割当上限を上回った国がない状態となっている。
 特に油田の一部でメンテンナンスが行われたナイジェリアの生産量大きく減少している他、赤道ギニアとコンゴでは予算的な制約から生産量が伸びていない。ナイジェリアの生産減少分はサウジ・アラビアが穴埋めしたと伝わるが、サウジ・アラビアも自国の目標を達成できていない。これにより過去の生産未達成分の累計は増産割当量に対して418%量にして170万バレルに達している。
 OPECのうち減産義務を免除されているイラン、リビア、ベネズエラのうち、リビアについては生産が再開され120万バレル程度まで原油生産が復旧する可能性がある。
 

6月の生産量
(万バレル/日)
7月の生産量
(万バレル/日)
増産量
(万バレル/日)
生産量割当
(万バレル/日)
生産割当
達成率(%)
増産割当量
(万バレル/日)
累計未達成分
(万バレル/日)
アルジェリア102.0103.01.0105.797.21.82.7
アンゴラ117.0119.02.0152.887.82.633.8
コンゴ26.026.0032.587.90.56.5
赤道ギニア9.09.0012.769.30.23.7
ガボン17.018.01.018.794.70.40.7
イラク443.0445.02.0465.395.77.320.3
クェート272.0277.05.0280.998.64.13.9
ナイジェリア120.0113.0-7.0182.961.73.069.9
サウジ・アラビア1060.01075.015.01100.097.716.725.0
UAE308.0313.05.0316.898.74.13.8
10か国合計2474.02498.024.02668.393.640.7170.3
イラン256.0256.00
リビア63.070.07.0
ベネズエラ74.074.00
OPEC全体2867.02898.031.0
表1 OPEC加盟国の7月の原油生産量(筆者調べ)

今後の見通し

 今日はOPECプラス会合の前に実施されたOPEC諸国の原油生産量の状況調査について報告した。2021年夏からOPECプラスは段階的に増産を実施しており、8月の増産で新型コロナウイルスの流行による需要減への対応として実施された協調減産は終了する。しかしながら、各国とも原油の増産目標の達成に苦慮しており過去の未増産分が積みあがる状況が続いている。この状況を踏まえると、米国などの求める9月に増産実施の可能性はほとんどない、というより増産したくても増産できないことが分かる。今日の会合では大枠の生産は維持+170万バレルにおよぶ累計の未達成分の早期消化が発表されるにとどまると考えている。
 


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。

 

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