USDAクロップレポート(つらつらコラム2019年9月10日)

図1 大豆日足(出展元 サクソバンク証券株式会社
図2 コーン日足(出展元 サクソバンク証券株式会社

先週からの穀物相場は天候要因が大きかった。コーンベルトで先月末から降雨が続いたため乾燥による作柄懸念が後退したことで、大豆、コーンともに下落が目立った。図1の大豆に関しては米中交渉が10月上旬に開かれることが決定したことで買いが入る場面があり、週のレートの水準を維持している。一方の、図2コーンに関してはほとんど下げ一方の展開だった。
今週もUSDAのクロップレポートと先週末時点での建玉数の中身を見ていきたい。

大豆のクロップレポートは以下の表の通りで、着サヤも終わりつつある。作柄は良以上55%で据え置きだが、乾燥状態の解消から劣以下が12%となり若干改善している。

大豆今週前週前年平年
開花率96%94%100%100%
着サヤ率92%86%100%99%
作柄予想
良以上55%55%68%
劣以下12%13%10%

次にCFTC(アメリカ商品先物取引委員会)発表のここ5週間の大豆の建玉数は以下の通り。

総建玉大口投機家
買玉
大口投機家
売玉
差引大口当業者
買玉
大口当業者
売玉
差引
8/6633,067145,955171,432-25,477314,574271,83042,744
8/13622,488151,720169,367-17,647305,577272,00233,575
8/20642,876153,047174,787-21,740312,853275,64937,204
8/27644,246145,788175,755-29,967309,716267,05742,659
9/3642,132146,978171,962-24,984312,977275,77437,203

図3は2019年の大豆建玉数、建玉前週比、買い越し数となっている。5週間の建玉数を見ると買玉が微増、売玉が微減となっている。全体では売玉の方が多い。

コーンのクロップレポートは以下の表の通りで、作柄が良以上55%と前週比-3%と3週ぶりの悪化となり今年の最低値となっている、劣以下は14%と悪化が続く結果となった。作柄には悪化の兆しが見えてきた。

コーン今週前週前年平年
ドウ率89%81%99%97%
デント率55%41%84%77%
成熟率11%6%33%24%
作柄予想
良以上55%58%68%
劣以下14%13%12%

次にCFTC発表のここ5週間のコーンの建玉数は以下の通り。

総建玉大口投機家
買玉
大口投機家
売玉
差引大口当業者
買玉
大口当業者
売玉
差引
8/61,814,664424,347202,727221,630761,2841,059,110-297,826
8/131,765,396415,025253,386161,639762,6621,001,090-238,428
8/201,743,824415,713321,62994,084760,654942,256-181,602
8/271,639,672359,257320,31338,944753,420876,948-123,528
9/31,571,335364,033343,02121,012708,844819,625-110,781

図4は2019年のコーン建玉数、建玉前週比、買い越し数となっている。5週間を見ると、先週のファンドの買い玉はほぼ維持となっているが、売玉が2万ほど増大していることがわかる。

コーンベルトの今日現在の天候は下の図5の通りで五大湖南側で雨が降っていない他は雨が降っている。一方で先週の気温は図6のとおり平年並みから平年以下だった。夏の終わりから十分な雨が降っているほか、低温も緩み霜への懸念も後退しているが、好天にも関わらず先週の作柄は改善しなかった。特に西側のネブラスカ州(中央)とイリノイ州(五大湖南)では、大豆・コーンとも作柄の並みの割合が増え悪化している。図7からは土壌水分量は十分なため乾燥が要因でなく、図6からにおそらく低温だと考えられる。今週は気温も上がり雨量も多く、農作物の生育に適した気候が広がると予想されている。ただし、これまで改善の続いてきたコーンの作柄が悪化しており、週末の需給報告のコーンがどちらに振れるかまだ分からない状況となった。大豆に関しては据え置き以上となるのではないか。

図5 アメリカの今日の天気(出展元 NOAA)
図6 先週の平均気温の平年比 (出展元 NOAA)

※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。