USDAクロップレポート(つらつらコラム2019年9月4日)

図1 大豆5分足(出展元 サクソバンク証券株式会社
図2 コーン5分足(出展元 サクソバンク証券株式会社

昨日の穀物相場は天候要因が大きかった。コーンベルトで先月末から降雨が続いたため乾燥による作柄懸念が後退したこと、今週は先週まで6週間続いた低温が緩み気温が上がる予報で先週の相場支援要因となっていた早霜等の低温懸念も後退したため、立会時間開始前後に大きく値段を下げた。大豆に関してはUSDA(アメリカ農務省)発表の輸出成約高が好調で128.1万トンと前週の77.6万トンを上回った他、中国向けが67.9万トン含まれていたことが好感され、立会時間後半に下げ止まりと上昇が見られた。コーンの方は作柄が改善したことに加えて、輸出成約が35.5万トンと前週の64.6万トンに比べ約6割程度とさえない内容だったことで、下げ止まらなかった。
さて、祝日のために今週は火曜日となったUSDAのクロップレポートと先週末時点での建玉数の中身を見ていきたい。

大豆のクロップレポートは以下の表の通りで、ようやく開花がほぼ終わった状態となった。作柄は良以上55%、劣以下13%となり降雨による若干の改善が見られる。

大豆今週前週前年平年
開花率96%94%100%100%
着サヤ率86%79%98%96%
作柄予想
良以上55%53%66%
劣以下13%14%11%

次にCFTC(アメリカ商品先物取引委員会)発表のここ5週間の大豆の建玉数は以下の通り。

総建玉大口投機家
買玉
大口投機家
売玉
差引大口当業者
買玉
大口当業者
売玉
差引
7/30605,996137,762149,045-11,283294,805266,68128,124
8/6633,067145,955171,432-25,477314,574271,83042,744
8/13622,488151,720169,367-17,647305,577272,00233,575
8/20642,876153,047174,787-21,740312,853275,64937,204
8/27644,246145,788175,755-29,967309,716267,05742,659

図3は2019年の大豆建玉数の推移、買い越し数、前週比となっている。直近五週間の建玉数を見ると大豆価格の低下で月末でファンドの買玉が閉じられていると考えられる。一方、売玉数はほぼ先週と同じとなっている。依然として売り注文が溜まっている状態となっている。

コーンのクロップレポートは以下の表の通りで、まだ平年より1週間程度生育が遅れているのは変わっていない。作柄は良以上58%、劣以下13%と作柄に引き続き改善がみられている。

コーン今週前週前年平年
ドウ率81%71%95%93%
デント率41%27%73%63%
成熟率6%20%13%
作柄予想
良以上58%57%67%
劣以下13%13%12%

次にCFTC発表のここ5週間のコーンの建玉数は以下の通り。

総建玉大口投機家
買玉
大口投機家
売玉
差引大口当業者
買玉
大口当業者
売玉
差引
7/301,781,850433,096191,437241,659721,8501,308,880-317,303
8/61,814,664424,347202,727221,630761,2841,059,110-297,826
8/131,765,396415,025253,386161,639762,6621,001,090-238,428
8/201,743,824415,713321,62994,084760,654942,256-181,602
8/271,639,672359,257320,31338,944753,420876,948-123,528

図4は2019年のコーン建玉数の推移、買い越し数、前週比となっている。ここ5週間を見ると、先週は月末でありポジションの調整が行われたと考えられるが、コーンが作柄改善に伴う収穫増加予測で8月に大きく値段を下げたことで、ファンドの売玉はほぼ同数だが、買玉が閉じられていることがわかる。

コーンベルトの今日現在の天候は下の図5の通りで五大湖周辺で雨が降っている以外は好天で気温は平年以上となっている。十分な雨が降っているほか、先週作柄への影響が懸念されていた低温も緩んでいるため、今週は農作物の生育に適した気候が広がっている。引き続き作柄状況は上向いており、今週も売り材料となると考えられる。

図5 9月3日-4日の天気予報 (NOAA)

※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。