USDAクロッププログレスレポート(つらつらコラム2019年10月30日)

図1 大豆時間足(出展元 サクソバンク証券株式会社
図2 コーン時間足(出展元 サクソバンク証券株式会社

筆者は一昨日のクロッププログレスレポーの内容から昨日の大豆相場、コーン相場は上げ相場となると予測した。その通りに買いポジションを立てた。立会時間序盤までの動きは予想通りであったが、直後の下落が予想はできず。大豆は損失、コーンは若干の利益にとどまったのは残念であった(図1、図2)。
中長期では、米中協議の部分合意が予定通り進むかどうかが大豆の相場を左右すると考えられる。昨日も、11月のAPECでの合意予定に遅れとのヘッドラインで立会時間直後に下落し、それを打ち消すような日本時間深夜25時の高官の発言で上昇した(図1)。

今週のUSDA(アメリカ農務省)のクロッププログレスレポートとCFTC(アメリカ商品先物取引委員会)発表の建玉数の中身を見ていきたい。
まず、大豆のプログレスレポートは以下の表の通りになった。今年の大豆の生育はほぼ終了し作柄予想は先週で終了した。残りは収穫だけとなっており、収穫率は46%と前年並みの水準まで収穫が進んでいる。

大豆    今週    前週    前年    平年    
落葉率97%94%100%99%
収穫率62%46%69%78%

次にCTFC発表のここ5週間の大豆の建玉数は以下の通り。

    総建玉   大口投機家
買玉  
大口投機家
売玉  
差引    大口当業者
買玉  
大口当業者
売玉  
差引    
9/24690,291148,271147,0361,235334,595329,3425,253
10/1713,462165,058126,29338,765340,320373,721-33,401
10/8711,318163,729122,30841,421343,691384,297-40,606
10/15752,145180,21498,41681,798337,558425,401-87,843
10/22795,241180,50889,05291,456380,019469,469-89,450

図3が先週までの2019年の大豆建玉数、建玉の前週比、買い越し数となっている。先週は投機筋は買い玉を若干増やし、売り玉を10%ほど減らした。結果、91456枚の買い越しと、前週より買い越し数が拡大している。

コーンのプログレスレポートは以下の表の通り。コーンの生育もほぼ終了し成熟を待つだけの段階となっている。作柄は良以上が58%、劣以下は12%とどちらも2%の改善となった。

コーン    今週    前週    前年    平年    
デント率終了96%100%100%
成熟率93%86%100%99%
収穫率41%30%61%61%
作柄予想
良以上58%56%68%
劣以下12%14%12%

次にCFTC発表のここ5週間のコーンの建玉数は以下の通り。

    総建玉   大口投機家
買玉  
大口投機家
売玉  
差引    大口当業者
買玉  
大口当業者
売玉  
差引    
9/241,615,504359,801401,722-41,924699,992751,954-51,962
10/11,602,769362,049376,055-14,006689,965764,869-74,904
10/81,621,187346,062350,324-4,262710,405793,329-82,924
10/151,570,763320,150316,8033,347685,371763,474-78,103
10/221,608,763312,403323,782-11,379723,726790,334-66,608

図4が先週までの2019年のコーン建玉数、建玉前週比、買い越し数となっている。投機筋は若干買い玉を減らしていて、売り玉を若干増やしている。結果、11379枚の売り越しとなった。

コーンベルトの今日の天候は下の図5Aと5Bの通り。コーンベルトの西部や西北部では降水はないものの大きく気温が低下している。西部の南側ではみぞれが降っているおり、残る東部の広い範囲では雷雨となっている。図6の2枚は1-2週間後の気温予報で寒波が到来しており、週末の予報に対して中心部が北によってきているが、気温の低下は大きくなっている。14日後は気温低下の範囲がより東側に移って行く見込みとなっている。

次に、今週も先週から引き続きレポート内部の収穫率の州ごとの詳細を見ておきたい。レポートには大豆とコーンを生産する18州の名前が記載されている。
まず大豆だが、コーンベルト北部と西部に当たるミシガン、ミネソタ、ウィスコンシン、アイオワ、ノースダコタ、サウスダコタ、ネブラスカ、カンザスでも落葉はほぼ終了して大豆の生育は終わった。残るは収穫するだけとなっている。収穫率は平年比で15%程度の遅れとなっている。

州名    今週落葉率(%)   前週落葉率(%)    平年落葉率(%)    今週収穫率(%)  前週収穫率(%)    平年収穫率(%)    
アーカンソー979499776380
イリノイ9693100695282
インディアナ9692100715376
アイオワ9794100664880
カンザス969398563260
ケンタッキー938993695757
ルイジアナ100100100989497
ミシガン959099513766
ミネソタ10099100624293
ミシシッピー999799908590
ミズーリ938696432658
ネブラスカ10097100856084
ノースカロライナ969390393531
ノースダコタ100100100292091
オハイオ9489100705577
サウスダコタ9997100583390
テネシー989698726264
ウィスコンシン938999463273
平均979499624678

次に、コーンだが成熟率の方はいまだミシガンと両ダコタ、ウィスコンシンが低めとなっている他は生育がこちらも終わりつつある。収穫率はミシガン、ミネソタ、ウィスコンシン、アイオワ、ノースダコタ、サウスダコタ、ネブラスカ、カンザスの各州では収穫率が低くなっている他、全体として20%程度遅れている。

州名    今週成熟率(%)  前週成熟率(%)     平年成熟率(%)    今週収穫率(%)  前週収穫率(%)    平年収穫率(%)    
コロラド979697564044
イリノイ9388100543680
インディアナ948599483666
アイオワ958799261553
カンザス989799746282
ケンタッキー100100100949089
ミシガン756295211439
ミネソタ968999221156
ミズーリ10097100645584
ネブラスカ979499443050
ノースカロライナ100100100979495
ノースダコタ7765986441
オハイオ827298372656
ペンシルベニア898597534452
サウスダコタ88749914946
テネシー100100100989696
テキサス1009698858283
ウィスコンシン74619313737
平均938699413061

まとめると、大豆の落葉とコーンの成熟一部の北部の州を除いてはほぼ終了し、残る作業は収穫だけになりつつある。ただ、寒波によってコーンベルト北部で雪やみぞれになっている他、東部でも雨や雷雨が降っており、水分過多による大豆・コーンの品質低下が懸念され始めている。


※このコラムで紹介している相場の動きの見方や見通しなどは執筆者の主観に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。