相場分析2019年7月1日-7月5日

 

来週の経済指標カレンダー

重要な指標

ダウ

[今週の相場まとめ]

週を通してG20や6月29日の米中首脳会談の様子見で、首脳会談に関するニュースに反応して上下する展開だった。月曜日は楽観的な見通しから工業株やエネルギー関連株に買いが入ったが、火曜日はブラード・セントルイス地区連銀総裁がり利下げに否定的な見解を示したことでハイテク株などに売りが入った。水曜日はムニューシン・アメリカ財務長官が首脳会談に楽観的な見通しを示したことで買いが入った。木曜日は香港紙が合意への期待を伝えると買いが、アメリカ紙が中国がアメリカへ合意条件を要求したと報じると期待感がしぼみ売りが入った。金曜日はトランプ・アメリカ大統領が再び首脳会談への楽観的な見通しを発言したことで買いが入った。週では81ドルの上昇。

経済指標では、火曜日発表のアメリカ消費者信頼感指数は予想131.1、結果121.5、新築住宅販売戸数は予想68.0万件に対し結果62.6万件といずれも市場の予想を下回る弱気な内容、水曜日発表のアメリカ耐久財受注は予想0.1%減に対し結果は1.3%減、木曜日発表の新規失業保険申請件数は予想22.0万件、結果22.7万件と市場の予想を下回る内容、第1四半期のアメリカ国内総生産の確報値は年率換算3.1%増、金曜日発表のアメリカ個人支出は事前予想の+0.4%と市場予想と一致した。

[来週の見通し]

米中間の貿易摩擦は続いているが、6月29日に行われた米中首脳会談によって、摩擦そのものは解決しなかったものの、今後の通商協議の再開と当面の対中関税発動が延期されたことを好感し、関税延期の恩恵を受ける工業株を中心に上昇で始まると期待される。また、6月28日にウィーンでイラン核合意継続に向けた欧州各国とイランによる会合が行われたが交渉は不十分なものとなっている。今後のアメリカとイランとの間の緊張状態の行方にも注目したい。

来週発表される主な経済指標は、7月1日23時00分アメリカISM製造業購買担当者景気指数、7月3日21時30分アメリカISM非製造業指数、7月5日21時30分アメリカ雇用統計。

[テクニカル分析]

買いトレンド。RSI(14)とストキャスティクスが過熱感を示している。

原油

[今週の相場まとめ]

週の前半は先週のイランによるアメリカの無人偵察機の撃墜から中東地域で、軍事的緊張が高まり原油供給に混乱が生じるとの懸念から買いが入った。アメリカの原油在庫は火曜日発表のAPIの週間統計(結果755万バレル減少)と水曜日発表のEIAの週間石油統計(予想-250万バレル、結果-1280万バレル)と原油在庫が減少したことが支援材料となり上昇した。週の後半はG20や米中首脳会談、来週のOPEC総会を控えて様子見の展開だった。金曜日にトランプ・アメリカ大統領が首脳会談への楽観的な見通しを発言したことが再び支援材料となった。 日本時間6月28日26時発表のベーカー・ヒューズ稼働原油採掘リグ数は793基(先週比+4基)だった。また、イラン核合意を維持するためイランと英独仏中露との緊急会合がウィーンで行われたが、イラン産原油輸出の水準を回復する方策が、イラン側の希望する従来水準への回復希望に達せず不十分な結果となった。 週では0.75ドル上昇して引けた。

[来週の見通し]

6月29日に行われた米中首脳会談によって、通商協議の再開と当面の対中関税発動が延期されたことで、経済の減速と原油需要の先細り感が後退し、上昇で始まると考えられる。一方、アメリカとイランの対立では、ウィーンでイラン核合意継続に向けて欧州各国とイランによる会合の行方に注意したい。核合意が継続する場合、イランからの原油供給増で相場の下落が、継続しない場合はペルシャ湾沿岸の緊張状態が続き、原油供給への懸念から相場の上昇が予想される。また、原油在庫が減少しているので、アメリカの原油在庫の発表内容に注意したい。今週は大きな動きはなかったが、ベネズエラやリビアに関連するのニュースにも注意。
なお、先週爆発事故を起こしたアメリカ東部最大のフィラデルフィアの製油所を運営するフィラデルフィア・エナジー・ソリューションズは7月中に製油所を閉鎖するとの情報が流れている。同製油所は日量33.5万バレルのガソリンを供給していた。

来週の主な指標は、日本時間7月2日30時30分のAPI週間原油在庫、3日23時30分のEIA週間原油在庫、4日26時00分発表のベーカー・ヒューズ石油採掘リグ稼働数。

[テクニカル分析]

買いトレンド。 ストキャスティクスが過熱感を示している。

[今週の相場まとめ]

月曜日はFRBが早期に利下げするのではないかとの期待感からドル安になったことで金は堅調に推移した。アメリカがイランに対する追加制裁を科したことが支援材料となった。翌日、ブラード・セントルイス地区連銀総裁が利下げに否定的な見解を示したこと、FRB議長講演の後でドル高に転じたことで金に売りが入った。木曜日は香港紙が米中首脳会談での合意への期待感を伝えると買いが、アメリカ紙が中国がアメリカへ合意条件を要求したと報じると売りが入った。金曜日にトランプ・アメリカ大統領が首脳会談への楽観的な見通しを発言したことで再売りが入った。一方、アメリカとイランの対立を背景としたリスク回避の買いは一巡している。週では9.8ドル上昇して引けた。

[来週の見通し]

6月29日の米中首脳会談後の会見で、通商協議の再開と当面の対中関税発動が延期されたことから、リスク回避の思惑が後退し、相場の下落で始まると考えられる。一方、ウィーンではイラン核合意継続に向けた欧州各国とイランによる話し合いが続いているが、核合意が継続できない場合、イランはウラン濃縮を再開する見込み。その場合、核問題をめぐりアメリカとの2国間だけでなく多国間対立に発展する可能性がある。続報に注意したい。

来週発表される主な経済指標は、7月1日23時00分アメリカISM製造業購買担当者景気指数、7月3日21時30分アメリカISM非製造業指数、7月5日21時30分アメリカ雇用統計。

[テクニカル分析]

買いトレンド。ストキャスティクスが過熱感を示している。

白金

[今週の相場まとめ]

週の前半は、利下げ期待からのドル安やイランへのアメリカの追加制裁によって金が堅調となったことに追随して値を上げたが、ブラード・セントルイス地区連銀総裁が利下げに否定的な見解を示したことで売りが入った。木曜日は米中首脳会談の見通しが不透明で方向が定まらず、香港紙が合意への期待感を伝えると買いが、アメリカ紙が中国がアメリカへ合意条件を要求したと報じると合意への不透明感から下落した。金曜日にトランプ・アメリカ大統領が首脳会談への楽観的な見通しを発言したことが再び支援材料となり上昇した。 週では37.1ドルの上昇。

[来週の見通し]

6月29日の米中首脳会談によって、今後の通商協議の再開と当面の対中関税発動が延期されたことを好感し、白金需要減少見通しが後退することから買いが入ると考えられる。ただ、金と為替、株価の動きにも注意したい。

[テクニカル分析]

買いトレンド。

大豆

[今週のまとめ]

週の前半は、悪天候による大豆の作付け・生育遅れ懸念とトランプ・アメリカ大統領と習近平中国国家主席との会談への期待が支援材料となった。週の中ごろは、今後、コーンベルトの天候が回復するとの予報で生育遅延が回復するとの見通しから売りが入った。金曜日にUSDAが発表した作付け面積報告で大豆の作付け面積が、作付け意向面積の8460万エーカーを大幅に下回る8004万エーカーであること、6月1日時点の大豆在庫が17億8998万ブッシェルと昨年の12億1932万ブッシェルを上回るものの、市場予想平均18億5000万ブッシェルを下回ったことから買いが入った。 週では2.4セント下落して引けた。

[来週の見通し]

6月29日に行われた米中首脳会談後の会見で、今後の通商協議の再開と当面の対中関税発動が延期、中国が農産物を購入すると伝えられたことから、中国向け大豆輸出量が増加するとの期待感から買いが入ると考えられる。ただ、天候の回復が予想されているので上値は重いかもしれない。引き続きコーンベルトの天候情報には注意したい。

[テクニカル分析]

買いトレンド。MACDが売りに。

[来週天気予報]

来週天気予報(アメリカ)
・コーンベルト東部:イリノイ州、インディアナ州、オハイオ州
天気:一旦降りやんでいる。今後、寒冷前線通過により週明けまで雨が降り続く見込み。
気温:平年を大幅に下回っている。
・コーンベルト西部:アイオワ州、ネブラスカ州、ミネソタ州、ミズーリ州
天気:寒冷前線通過により週末明けまで散発的に雨が降り続く見込み。
気温:平年を大幅に下回っている。

天然ガス

[今週のまとめ]

気温が上がるとの予報を背景に週の前半から大きく値を上げた。LNGの輸出量が増加していることも支援材料。木曜日のEIA在庫統計で天然ガスの在庫が(予想+101B、結果+98B)が予想より増加スピードが減少したことで買いが入った。金曜日に今後2週間の気温の上昇がそれほどでもないとの観測から需要が減少すると見込まれ、下落した。週では0.072ドルの上昇だった。

[来週の見通し]

今後の気温が上がるとの予報で、冷房需要を満たすための火力発電用需要が増えるとの見方から、3年ぶり安値圏から上昇する可能性がある。日本時間7月4日23時30分のEIAの天然ガス在庫統計や天気の情報には注意したい。

[テクニカル分析]

売りトレンド。MACDが買いに。


※このHPページで紹介している相場の動きの見方や見通しは一般的な考え方に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。ご自身の判断にてお取引いただきますようお願いいたします。