相場分析2019年7月15日-7月19日

 

来週の経済指標カレンダー

重要な指標

ダウ

[今週の相場まとめ]

先週行発表の雇用統計が好調だったことで利下げ予測が後退し、下落で月曜日はスタートした。火曜日は米中間の貿易摩擦が企業業績への懸念材料となり下落した。パウエル・FRB議長が木曜日と金曜日にそれぞれ、下院金融サービス委員会と上院銀行委員会で議会証言を行い、7月下旬のFOMCでFRBが利下げに踏み切るとの観測からダウ工業株、S&P500など主な指標が史上最高値を木曜日金曜日と連続で更新した。週では419ドルの上昇。

経済指標では、木曜日発表のアメリカ消費者物価指数は予想の+0.2%に対し+0.3%と予想以上に好調だった。金曜日発表のアメリカ生産者物価指数も予想の横ばいに対し、+0.1%と予想を上回った 。

[来週の見通し]

アメリカと中国間の貿易協議の続報、来週より本格化する第2四半期の決算報告に注目したい。来週の主な企業決算は15日シティグループ、16日ゴールドマンサックス、ジョンソンアンドジョンソン、JPモルガン、17日バンクオブアメリカ、IBM、18日モルガンスタンレー、マイクロソフトなどが予定されている。

来週発表される主な経済指標は、 7月16日21時30分発表のアメリカ小売売上高、アメリカ鉱工業生産、7月17日21時30分発表のアメリカ建築許可件数、7月18日21時30分発表のアメリカ失業保険新規申請件数、7月19日23時00分発表のアメリカミシガン大学消費者信頼感指数

[テクニカル分析]

買いトレンド。RSI(14)が過熱感を示している。

[予想の振り返り]

特に週の前半の下げと週の後半の上げ予想より大きかった。外れた要因は月曜日は先週金曜日の雇用統計の好調さによって利下げ期待が後退したこと、水曜日以降はパウエルFRB議長がアメリカ議会においてハト派発言をしたことにより株価が急上昇したことだが、利下げのあるなしの市場へ影響をもう少し加味し予想を変える必要があった。

原油

[今週の相場まとめ]

週の前半はイランの核開発計画が再開されたことで、アメリカとの緊張が高まったことから買いが入った。ロシアの原油生産量が3年ぶりの低水準となっていることが支援要因。いっぽうで米中協議の難航で貿易摩擦による原油需要の減少が懸念材料となった。アメリカの原油在庫は火曜日発表のAPIの週間統計(予想310.0万バレル減、結果812.9万バレル減)と水曜日発表のEIAの週間石油統計(予想-308.0万バレル、結果-849.9万バレル)と予想より原油在庫が減少していることで買いが入った。メキシコ湾で発生した熱帯低気圧「バリー」の影響で同地域の原油生産の半分が停止したことから一方的な買いが入った。金曜日にIEAの月報で世界的な原油需要の低迷と在庫の増加見通しが発表されたことで上げ幅を削った。日本時間7月12日26時発表のベーカー・ヒューズ稼働原油採掘リグ数は784基(先週比-4基)だった。 週では2.44ドル上昇して引けた。

[来週の見通し]

ハリケーン「バリー」によってメキシコ湾岸の原油生産施設に被害がでないかどうか週末に注目したい。米中間の通商協議の行方の他、核開発をめぐるイランとアメリカの対立の行方、イギリスによるイランタンカーの拿捕が更なる対立の拡大につながるかどうかが注目ポイント。続報のないリビアやベネズエラの情勢にも注意を払いたい。

来週の主な指標は、日本時間7月16日30時30分のAPI週間原油在庫、17日23時30分のEIA週間原油在庫、18日26時00分発表のベーカー・ヒューズ石油採掘リグ稼働数。

[テクニカル分析]

買いトレンド。

[予想の振り返り]

月曜日はイランの核合意停止から上昇したが、エネルギー需要の先細り懸念があり、予想したほど上がらなかった。ヘッドラインに左右されるが、ある程度背景を推測し予想する必要がある。水曜日は熱帯低気圧が発生し、メキシコ湾上の海上油田が閉鎖されることになり、一方的な上げになったことが要因。天候についてはニュースが入った日に加味するのは難しいが、翌日以降は影響を評価し予想に加えるべきであった。

[今週の相場まとめ]

先週の雇用統計の好調を受けたドル高で下落で始まった。火曜日は、パウエルFRB議長の議会証言を控えて軟調に推移した。水曜日の議会証言で貿易摩擦への不安と弱い世界経済がアメリカ経済へ重しとなっていることの対策として利下げが示唆されたことで、ドル安の展開になり金に買いが入った。ただし、木曜日発表のアメリカ消費者物価指数が予想の+0.2%に対し+0.3%と予想以上に好調だったことで大幅利下げ観測の後退し上げは一服した。金曜日は再び利下げ期待から買いが入った。週では11.2ドル上昇して引けた。

[来週の見通し]

イラン核合意が完全に破綻しつつあり、アメリカとイランの間の対立の続報、FRB・アメリカ政府関係者の利下げをめぐる発言に注意したい。協議の続く米中協議の進展状況も注目ポイント。

来週発表される主な経済指標は、7月16日21時30分発表のアメリカ小売売上高、アメリカ鉱工業生産、7月17日21時30分発表のアメリカ建築許可件数、7月18日21時30分発表のアメリカ失業保険新規申請件数、7月19日23時00分発表のアメリカミシガン大学消費者信頼感指数

[テクニカル分析]

買いトレンド。

[予想の振り返り]

月曜日のレンジ予想は大きく外してしまっている。これは雇用統計の好調さから利下げ期待が後退したことが予想外の要因、木曜日も消費者物価指数の好調さによるドル高を織り込めたとは言い難い。好調な経済指標の場合に利下げ期待にブレーキが掛かることを想定すべきだった。

白金

[今週の相場まとめ]

好調なアメリカの雇用統計を背景にドル高となったことで売りが入った。火曜日には株安となったが金の堅調を受けて買いが入り、水曜日、木曜日両日のFRB議長の議会証言で利下げが示唆されたことで、ドル安の展開となり買いが入った。ただし、大幅利下げ観測の後退から上げは一服した。金曜日はドル高を受けた軟調で始まり、利下げ期待からドル安となると白金にも買いが入った。週では16.9ドルの上昇で引けた。

[来週の見通し]

完全に破綻しつつあるイラン核合意をめぐるアメリカとイランの間の対立の続報と協議の続く米中協議の進展状況が注目ポイントとなる。また、第2四半期の決算を受けた株価の動きに注意したい。

[テクニカル分析]

買いトレンド。

[予想の振り返り]

週の前半は先週金曜日発表の雇用統計が好調だったことで利下げ期待が後退したことによるドル高により上値が重かった。週の後半の上昇は予想通りの展開になったが、好調な経済指標で利下げ期待の市場マインドにブレーキが掛かることで株価や為替の変動を想定すべきだった。

大豆

[今週のまとめ]

週の前半は、コーンベルトの天候の回復を受けた売りが入った。7月8日発表の作柄報告では良以上は53%となり依然として作柄は改善していない。また11日にUSDAが発表する需給報告では、6月28日にUSDAが発表した大豆の作付面積の減少が今年の生産高・在庫見通しに反映され、期末在庫率が引き下がったことで買いが入った。また、今後の大豆生育の遅延と7月以降の気温上昇で熱波の到来による不作に対する懸念から買いが入った。週では30.2セント上昇して引けた。

[来週の見通し]

コーンベルトでは天候が回復しているが、大豆の作柄報告が依然改善していないことが懸念材料となっている。7月15日発表のUSDAのクロップレポートの内容に注目したい。

[テクニカル分析]

売りトレンド。上昇が続けばSMAが買いに転換する見込み高い。

[来週天気予報]

来週の天気予報(アメリカ)
・コーンベルト東部:イリノイ州、インディアナ州、オハイオ州
天気:晴天が広がる。
気温:気温が上昇。
・コーンベルト西部:アイオワ州、ネブラスカ州、ミネソタ州、ミズーリ州
天気:晴天が広がる。
気温:気温が上昇。

[予想の振り返り]

11日に発表されたUSDAの需給報告に向けて週の前半はポジション調整が行われていた。需給内容は予想通りであった。だが相場は予想より上昇したため870.0セントの支持線に設定していた下値が広くなり過ぎた。今後は米中貿易摩擦関係のヘッドライン、天気予報を予想により加味する必要がある。

コーン

[今週のまとめ]

週の前半は、コーンベルトの天候の回復後熱波が到来するとの予報を受けて採幾件から上昇した。7月8日発表の作柄報告では良以上は57%となり多少の改善が見られたものの平年の75%を下回っている。受粉(シルキング)率も8%と平年の22%を大きく下回った。11日にUSDAが発表した需給報告では、収穫量予想の下方修正と、在庫予想の上方修正が行われたがサプライズはなく、夏場の熱波による不作に対する懸念から買いが入った。週では11.8セント上昇して引けた。

[来週の見通し]

コーンベルトでは天候が回復している。コーンの作柄報告や受粉率に改善がみられるか7月15日発表のUSDAのクロップレポートの内容に注目したい。

[テクニカル分析]

売りトレンド。上昇が続けばSMAとMACDが買いに転換の見込み。

[予想の振り返り]

コーンは今週から予想を追加した。USDAの需給報告でのコーンの生産量増加は予想どおりだったが、単収の据え置きと7月以降の熱波予測による作柄の悪化懸念によって買いが入るのは予想外の展開だった。作柄回復による下落を想定したため熱波による上昇はちぐはぐな結果を招いた。熱波が予想通り来るのかに注目し予想に変更を加える必要がある。

天然ガス

[今週のまとめ]

天然ガス生産量が過去最高水準に増加していることは懸念材料だった。火曜日は気温上昇を背景とした需要増加の見通しから上昇した。水曜日にアメリカ連邦政府が天然ガス需要が過去最大になるとの予測を発表したことが支援材料。木曜日のEIA在庫統計で天然ガスの在庫で予想+73Bに対し、結果+81Bとなり予想より増加したこと、気温低下による需要減予測で売りが入った。金曜日はメキシコ湾岸のハリケーンの影響で海上生産設備が閉鎖されていること、リフィニティブ社が来週の天然ガス需要の見込みを引き上げたことから買いが入った。週では0.007ドルの下落だった。

[来週の見通し]

今後の気温が上がり夏場には熱波となる予報から、冷房用発電需要を満たすため消費が増えるとの見方から上昇すると考えられる。天然ガスの生産量は増えているが、夏場の需要期に向けてLNG輸出量が増加するとの予測が支援材料。日本時間7月18日23時30分のEIAの天然ガス在庫統計や今後の天気の情報には注意したい。週末のハリケーンが生産関連設備に被害を与えるかどうかに注目。

[テクニカル分析]

買いトレンド。

[予想の振り返り]

水曜日はメキシコ湾での熱帯低気圧の発生で海上ガス田が影響を受けることから上昇したことは全くの予想外だった。木曜日金曜日はガス田停止の影響と来週のガス需要が引きあがったことで上昇したが、上値が重かったことで、予想レンジ内に収まった。今後、気温上昇で同様の場所にハリケーンが多く発生することが考えられるので天気予報には注意を払いたい。


※このHPページで紹介している相場の動きの見方や見通しは一般的な考え方に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。ご自身の判断にてお取引いただきますようお願いいたします。