相場分析2019年8月26日-8月30日

 

来週の経済指標カレンダー

重要な指標

株式指数

ダウ

[今週の相場まとめ]

月曜日は中国の人民銀行が金利改革で借り入れコストを下げることを発表したこととドイツが財政出動を行う用意があると発表したこと、アメリカ政府がフォーウェイへの制裁猶予期間を3か月延長すると発表したことなどで、世界経済悪化の見通しが後退し上昇した。火曜日は週末のパウエルFRB議長の講演の様子見ムードが広がる中で、イギリスの合意なき欧州離脱やイタリアでの政治的混乱を背景に下落した。水曜日・木曜日小売企業大手ターゲットやホームセンター大手ロウズの好決算を背景にアメリカの個人消費が堅調との見通しが強まり上昇した。金曜日は中国商務省がアメリカに対して報復関税を課すと発表したことから全面安の展開となった。また、この日講演したパウエルFRB議長は明確な次期利下げの時期は示さなかったことやトランプ・アメリカ大統領が中国からアメリカ企業を引き上げるように命令するツイートをしたことも懸念材料となり売りを加速した。金曜日に市場が閉じた後、トランプ大統領は既に発表している第4弾までの関税の引き上げを発表した。

経済指標では、水曜日発表のアメリカ中古住宅販売数は予想の539万戸を上回る542万戸と好調だった。木曜日発表の新規失業保険申請件数は20.9万件と予想の21.6万件を下回り好調だったが、アメリカ製造業PMIは10年ぶりに50を割り込む結果49.9(予想50.5)と不調だった。金曜日発表のアメリカ新築住宅販売戸数は予想の64.9万戸を大きく下回る63.5万戸となった。

[来週の見通し]

中国がアメリカの関税に対する報復関税の実施を発表した。米中間の貿易摩擦に関してアメリカ側の関税の増率は発表されたが、ツイートにある企業撤退という再報復が実際に行われるのか、アメリカ・中国側双方の発言には特に注意したい。週末に混乱が予想される香港情勢やFRBによる追加利下げなど、来週もヘッドラインニュースには注意したい。アメリカでは成長支援のため減税が検討されている。決定された場合は株価を押し上げるので注意。

[テクニカル分析]

売りトレンド。
MACDを兆しとみるなら買いトレンドへの転換が今後ありうる。

[予想の振り返り]

的中率(%)
総合下げ下げ下げ下げ下げ60
SMA下げ下げ下げ下げ下げ60
MACD下げ下げ下げ上げ下げ40
一目均衡表下げ下げ下げ下げ下げ60
実際上げ下げ上げ下げ下げ
 
AO下げ下げ下げ下げ下げ60
EMA下げ下げ下げ下げ下げ60

先週から米中間の貿易摩擦や債券での逆イールドなど、事前に予想できない材料での乱高下が続いていて予想が当たらない状態。アメリカ小売企業の売上が予想よりかなり良かったことなども外れる要因だった。米中貿易摩擦は当局者の発言、債権金利は債券市場を見て情報を織り込む必要がある。

エネルギー

原油

[今週の相場まとめ]

月曜日は エメンのフーシ派がサウジアラビア東部のシャイバー油田を無人機で攻撃したと発表したことが地政学的リスクを高め上昇した。火曜日はポンペオ国務長官が貿易協議は継続するがファーウェイ以外の中国企業も国防上の脅威があると表明したことで、米中間の貿易摩擦の解消期待が後退し下落した。APIの原油統計では原油は340万バレル減となった。水曜日のEIAの原油在庫統計は270万バレル減と予想の190万バレル減となったがガソリン在庫は20万バレル増、留出油在庫は260万バレル増となるちぐはぐな内容だった。木曜日はフィラデルフィア連銀のハーカー総裁とカンザスシティ連銀のジョージ総裁がシンポジウムで追加利下げは不要との見解を示したことが金融政策の先行きに不透明感を生んだことで原油も売られた。金曜日は中国がアメリカに対して報復関税実施を発表したこと、トランプ・アメリカ大統領が、アメリカ企業を中国から撤退させることをツイートで要求したことで米中間の対立がさらに深まる懸念から下落した。一方で、ベーカー・ヒューズ原油採掘リグ稼働数は754基(先週比-16基)で支援材料となった。

[来週の見通し]

サウジアラビアへ対するフーシ派の攻撃が激化しているため、油田攻撃のニュースが今週もありうることに留意。攻撃とは別にサウジアラビア等の産油国が検討している減産に関するニュースの続報や激化している米中間の貿易摩擦に関するニュース、特にアメリカの企業撤退による再報復が行われるかどうかには引き続き注意したい。夏の終わりを迎えるにはまだ時間があるが、季節要因に反してガソリンの在庫が増えており、EIAの週報のガソリン在庫にも注意したい。24日のG7ではイランの核保有を認められなかった。実力行使もありうるのでイランの対応には注意したい。

[テクニカル分析]

買いトレンド。
EMAなど反応が早い指標で売りトレンドが示唆されている。週の中ごろには転換がありうる。

[予想の振り返り]

的中率(%)
総合下げ下げ下げ下げ上げ60
SMA下げ下げ下げ下げ上げ60
MACD下げ下げ上げ上げ上げ20
一目均衡表下げ下げ下げ下げ下げ80
実際上げ下げ下げ下げ下げ
 
EMA下げ下げ下げ下げ下げ80
AO

週の初めのフーシ派の攻撃や金曜日の中国の報復措置やトランプ政権の中国への再報復など前もって想定できない材料での上下があった。せめて中東情勢や減産について、折り込みを強化する必要がある。入れ替え候補のEMAとAOが今の予想と反対なのでどうなるか今週見ていきたい。

天然ガス

[今週のまとめ]

週の前半はアメリカの天然ガスの生産量が史上最高量に近づいているが、当日の気温が上がって需要が増えるとの思惑が支援材料となり上昇した。水曜日以降は来週以降の気温が下がる予報を受けて需要懸念が高まり売りが入った。木曜日のEIA天然ガス在庫が予想の60B増加を下回って59B増加となったが動きは小さかった。金曜日も需要減による下落で始まったが、原油が急落したことでスプレッド解消と思われる買いが入ったことで上昇した。

[来週の見通し]

生産量の歴史的な増加を背景にした安値が続いている。今週前半は暑さによる自律反発がみられて下値が切り上がったが、来週は気温の低下が予想されており、需給の面からは下落すると思われる。日本時間8月29日23時30分のEIAの天然ガス在庫統計に注意したい。

[テクニカル分析]

買いトレンド。
買いに転換しているが、売りとみる指標も多く不安定で信頼度が低い。

[予想の振り返り]

的中率(%)
総合下げ上げ上げ上げ上げ40
SMA下げ上げ上げ上げ上げ40
MACD上げ上げ上げ上げ上げ60
一目均衡表下げ下げ下げ下げ下げ40
実際上げ上げ下げ下げ上げ
 
EMA下げ上げ上げ下げ下げ40
AO下げ下げ下げ下げ下げ40

ガス生産量が増加しつつある中、来週以降気温の低下が予想されている。今週前半は暑さによる上げがあったため的中した日もあったが、来週はトレンドの転換がない限り大きく外すことが予想される。入れ替え候補のEMAとAOが今の予想と反対なのでどこで下落から反転するのかあるいはしないのかを見ていきたい。

貴金属

[今週の相場まとめ]

月曜日はアメリカ国債の利回り低下でリスク回避の買いが入ったが、中国人民銀行が金融緩和を行うことを発表したことや、ドイツが財政出動を行うとの報道でダウ高に振れたことで下落した 。火曜日はファーウェイ制裁をめぐる米中間の対立や、合意なきブリグジットなどに対する懸念、イタリアの首相の辞任など政治リスクの回避から買いが入った。水曜日も英国の合意なきEU離脱への懸念から買いが入ったが、FOMC議事録が追加緩和についてはタカ派の内容だったことから下落して引けた。木曜日は好調なアメリカの小売企業決算とフィラデルフィア連銀のハーカー総裁とカンザスシティ連銀のジョージ総裁がシンポジウムで追加利下げは不要との見解を示したことで売りが入った。金曜日は 中国商務省がアメリカに対する報復関税を発表したことを受けて大きく上昇した。FRB議長講演を受けてドル安に振れたことやトランプ・アメリカ大統領が米国企業の中国からの引き上げを要求するツイートをしたことが支援材料となった。

[来週の見通し]

アメリカの追加関税に対する中国の具体的な報復が関税の引き上げの形で行われた。アメリカは金曜日の市場が閉じた後に既存の関税を引き上げたが更に中国側が報復に出るかどうかに注意。イギリスやフランスも財政支出を増やしているが、先週、ドイツの財政出動がほぼ決まったと報道されたことで、ドイツ国債発行による金利上昇など債券市場へ影響があり金にも波及する可能性がある。

[テクニカル分析]

買いトレンド。
RSIが70張り付きで強固な買いトレンドと言えるが、MACDが売りを示している点が気がかり。

[予想の振り返り]

的中率(%)
総合上げ上げ上げ上げ上げ20
SMA上げ上げ上げ上げ上げ20
MACD下げ下げ下げ下げ下げ80
一目均衡表上げ上げ上げ上げ上げ20
実際下げ下げ上げ下げ上げ
 
EMA上げ上げ上げ上げ上げ20
AO上げ上げ上げ上げ上げ20

乱高下が多く上のレンジが全くあっていない状態。金曜日の中国の報復による上昇はタイミングの予想がつかなかったので全くのハズレ。債権利率と為替変動などの情報を取り込む必要がある。

白金

[今週の相場まとめ]

今週も金相場と株式市場に左右された。月曜日は中国人民銀行の金利改革や、ドイツが財政出動を行うとの報道を受けてダウ高が進んだことから上昇した。火曜日は米中間の貿易摩擦や合意なきブリグジット、イタリアの首相が辞任することなどが懸念材料となった。水曜日は小売企業決算が好調だったことで上昇したが、FOMCの議事録が追加緩和についてはタカ派の内容だったことで上値は重かった。木曜日は小売企業決算の好調と労働市場の好調さから株高となり買いが入った。金曜日は中国の対米報復関税実施の発表とトランプ大統領から報復措置として企業を撤退させるという情報が流れたことで大きく下落した。

[来週の見通し]

激化している米中間の貿易戦争の中で中国が報復関税の実施を発表した。アメリカ側のすでに発表された関税引き上げ以外の方法での再報復を行うかどうかについての続報に注意。FRBの追加利下げに関する情報に注意したい。

[テクニカル分析]

売りトレンド。
白金もトレンドはまだ強固ではなく、上げがあれば即トレンド転換する状態。

[予想の振り返り]

的中率(%)
総合下げ下げ下げ下げ下げ40
SMA下げ下げ下げ下げ下げ40
MACD下げ下げ下げ下げ下げ40
一目均衡表上げ上げ上げ上げ上げ60
実際下げ上げ上げ上げ下げ
 
EMA下げ下げ下げ上げ上げ40
AO上げ中立中立上げ中立20

週の初めや週の中頃は上げ予想が続いたが予測できていないので大外れ。指標を入れ替えることを考えたい。金曜日はレンジ予想はまずまず。入れ替え候補のEMAとAOが今の予想と反対なのでどうなるか見ていきたい。

穀物

来週天気予報

天気予報(アメリカ)
・コーンベルト東部:イリノイ州、インディアナ州、オハイオ州
天気:オハイオ川流域では散発的な降雨。平年を上回る降雨の見込みだが他の地域では降雨はない。
気温:五大湖南部からミズーリにかけて気温が低下。今後も気温低下の可能性。
・コーンベルト西部:アイオワ州、ネブラスカ州、ミネソタ州、ミズーリ州
天気:今のところ降雨はない。
気温:今後も平年以下の気温が見込まれる。

大豆

[今週のまとめ]

月曜日以降コーンベルトの降雨による土壌水分の改善が材料となり売られた。火曜日はUSDAのクロップレポートは開花率90%(平年96%)、着さや率68%(平年85%)と生育は進んでいるが、作柄予想は良以上は53%と若干の悪化だったことで一時買いが入ったが、降雨による作柄改善予測から売られた。水曜日は民間調査会社プロファーマーのクロップツアーで作柄予測が不透明になったことで買いが入ったが、コーンベルトの良好天候による作柄改善懸念は強かった。木曜日は米中協議の不透明感から下落。金曜日は中国の対米報復関税実施の発表とトランプ大統領から再度の報復措置としての中国からの企業撤退についての情報が流れたことで需要減少懸念が強く下落した。

[来週の見通し]

コーンベルトでは今週、気温が低下し降雨になったことで、乾燥による作柄懸念がは大きく後退した。逆に低温による作柄への影響が懸念され始めている。大豆の作柄に好転がみられるかどうか8月26日発表のUSDAのクロップレポートの内容に注目したい。中国がアメリカの関税に対して報復関税の実施を発表しており、大豆需要の減少による下げトレンドは続くのではないか。

[テクニカル分析]

売りトレンド。
テクニカル的には強固な売りトレンド。

[予想の振り返り]

的中率(%)
総合下げ下げ下げ下げ下げ100
SMA下げ下げ下げ下げ下げ100
MACD上げ上げ上げ上げ上げ0
一目均衡表下げ下げ下げ下げ下げ100
実際下げ下げ下げ下げ下げ
 
EMA下げ下げ下げ下げ下げ100
AO下げ下げ下げ下げ下げ100

需給報告以来、米中の貿易摩擦が解消するには程遠いため、下げトレンドが続いている。そのため的中するか大外れになるかになっている。当たっているとは言えない。レンジの方はまずまず。

コーン

[今週のまとめ]

月曜日から週を通してコーンベルトの低温と降雨による乾燥改善・作柄改善が懸念材料となった。火曜日はUSDAのクロップレポートはシルキング率95%(平年99%)、ドウ率55%(平年76%)、デント率15%(平年30%)と生育は進んでいる。作柄予想は良以上が56%で1%の悪化した。これを受けて上昇した。水曜日はメキシコ向けの大型輸出成約があり上昇した。木曜日はコーンベルトの低温による作柄懸念が出たが、民間調査会社プロファーマーのクロップツアーでイールドが改善していることが示されたため下落した。金曜日は中国が対米報復関税実施を発表としたことと、トランプ大統領から再度の報復措置についての情報が流れたことで、大豆に追随して売られた。

[来週の見通し]

コーンベルトでは引き続き気温が低下し、多量の雨が乾燥状態を解消させており、来週も気温が低下し降雨が多いとの予想となっている。早い夏の終わりがコーンに低温による生育障害を招く可能性が取り沙汰されている、8月26日発表のUSDAのクロップレポートの内容に注目したい。

[テクニカル分析]

売りトレンド。
テクニカル的には強固な売りトレンド。

[予想の振り返り]

的中率(%)
総合下げ下げ下げ下げ下げ80
SMA下げ下げ下げ下げ下げ80
MACD下げ下げ下げ下げ下げ80
一目均衡表下げ下げ下げ下げ下げ80
実際下げ下げ上げ下げ下げ
 
EMA下げ下げ下げ下げ下げ80
AO下げ下げ下げ下げ下げ80

需給報告以降下げるトレンドにあるため、下げの的中率が良く見えている。水曜日は低温懸念が表面化したため上げとなった。レンジ予想はまずまず。


※このHPページで紹介している相場の動きの見方や見通しは一般的な考え方に基づくものであり、利益の増加や損失の減少を保証するものではありません。ご自身の判断にてお取引いただきますようお願いいたします。